2014年5月31日(土)
【再放送】2014年6月7日(土)午前0時00分
※金曜日深夜    

学ぶことの意味を探して
~神田一橋 通信制中学の歳月~

東京都心にある小さな中学校。子どもたちが休みの日曜日、東京都内に家や仕事場をもつ高齢者が集まってくる。その多くは、戦後の混乱の中で義務教育を受けられなかった人たちだ。

神田一橋中学校・通信教育過程。公立としては全国に2校しかない、中学に通えなかった高齢者のための中学校だ。ことし3月、この中学を卒業した峯永昭子さんと宮城正吉さんはともに72歳。小学校しか出ていない2人にとって、57年遅れて手にする中学校の卒業証書だった。

峯永昭子さんは医師だった父親が戦死し、4人の娘を抱えて途方に暮れる母親とともに、各地を転々とする子ども時代を過ごした。
宮城正吉さんは12歳のとき東京の水道工事店に奉公に出され、朝から晩まで小さな体で働いた。

青春も、学ぶ機会も奪われたまま、年を重ねてきた2人が、60年の時を経てようやく手に入れた学びやでの日々。初めて習う英語や、小学校以来という作文に四苦八苦しながら、2人机を並べる教室で、学ぶことの喜びを再発見していく。ところが、3年生になった峯永さんを思いがけない病が襲う・・・

5年間授業に密着し、みずからカメラを回し続けてきたディレクターがナレーションを務め、2人とともに"学ぶことの意味"を追い続けた日々を語る。

(内容59分)

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