
戦後68年。沖縄には今もなお、所有者の分からない「所有者不明土地」が、80万平方メートル、実に東京ドーム約20個分も残されています。
なぜ、おびただしい数の所有者不明土地が生まれ、今なお残され続けているのか。昨年度から沖縄県内で始まった戦後初の大規模な実態調査により、その全貌が徐々に明らかになってきました。
所有者不明土地が生まれた背景には、68年前、国内で唯一行われた「地上戦」がありました。過酷な地上戦で、土地関連の書類の多くが焼失したり、家族全員が亡くなったりしたため、土地の所有者を特定できなくなってしまったのです。
番組では、沖縄県が進める「所有者不明土地」の実態調査や、そうした「不明土地」にさまざまな思いを寄せる人々を取材しながら、沖縄の土地に刻まれた「戦争」や「基地」の歴史と記憶をたどっていきます。