2011年6月26日(日) 夜10時

米軍カメラマンが見た沖縄戦

6月23日は沖縄「慰霊の日」。住民を巻き込んだ地上戦によって、20万人を越える人が命を落とした沖縄戦から、今年で66年になる。NHK沖縄では、これまで沖縄戦を撮影したフィルムをアメリカで発掘してきたが、今回の番組は、そうした映像を撮影した米軍カメラマンに焦点をあて、彼らは戦場で何を見、何を思って撮影したのか取材した。

編集されたフィルムからは、それが誰が撮影したものか不明だったが、未編集のフィルムには、撮影の前後に、誰が撮ったのかを映し込む「キャプション」が含まれていたことから、カメラマンの名前が分かり、そのうち今も生存している人に話を聞くことができた。 「勇敢に戦うアメリカ兵を撮ってこい!アメリカで戦争への支持を高めるためだ」と言われ、戦場に赴いたグラント・ウルフキルさん(88)。しかし現実の沖縄戦は、想像していたような戦争ではなかった。劣勢の中「ゲリラ戦」を展開する日本兵、戦場にいる多くの住民たち、・・・。ウルフキルさんが、とてもカメラを向けられない場面に遭遇していく。また撮影したものの、軍の検閲にあって公開されなかった映像があることも、今回入手した文書から明らかになった。

「あらゆる地獄を集めた戦場」と言われた沖縄戦。ファインダーごしに見つめたアメリカ人カメラマンが切り取った映像は、果たして戦場の真実だったのか。海兵隊基地で今回見つかった映像も紹介しながら、沖縄戦の実像に迫る。

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