ドラマのみどころ

米澤穂信のベストセラーミステリー短編集『満願』の中から、
「万灯」「夜警」「満願」を3夜連続でドラマ化。

2014年のミステリー界で、史上初めて「このミステリーがすごい!」「週刊文春ミステリー・ベスト10」「ミステリーが読みたい」のそれぞれで1位になり、3冠に輝いた『満願』。この中から短編3作品をドラマ化します。緻密な謎解きはもちろんの事、岐路に立たされた人間の葛藤、業などを精細に描きだすミステリードラマです。

脚本のことば …大石哲也

脚本家を生業(なりわい)にして四半世紀が経ちましたが、NHKで仕事をするのは初めてです。NHKということは特に意識しませんでしたが、嬉しかったのは放送時間1時間という長さ。民放の1時間は実質46分でやや物足りず、2時間ドラマだと冗漫になってしまう時があります。NHKの1時間というのは、短編でありながらディテールもしっかり描ける丁度いいサイズでした。
原作の「満願」は一昨年の暮れに旅行に旅立つ際、偶然東京駅の書店で手にして読んでいました。どの作品もプロットが妙味で、上質なミステリーエンターテイメントだと感じました。構成もロジカルで脚色のしがいがあり、制作するとしたらNHKだろうと予測していましたが、まさか自分にその仕事が回ってくるとは!声をかけられた時は二つ返事でお引き受けしました。
執筆で苦労したのは時代背景。原作は昭和の匂いがするものが多く、どう描くか悩みどころでしたが、原作に寄り添う形で脚色しました。
放送される3本はどれも毛色が異なり、バラエティに富んでいます。
執筆を担当した「万灯」は野心溢(あふ)れる商社マンが「資源」という魔物に取り憑(つ)かれ、崩壊していく姿を描いています。
「夜警」は東京郊外の交番を舞台に、人間の卑小さが生む滑稽な顛末(てんまつ)をハードボイルドタッチで描いています。
夏の夜のひととき、上質のミステリードラマを楽しんで頂ければ幸いです。

制作統括のことば …仲野尚之

単発ドラマを3夜連続で放送する。米澤穂信さんの傑作短編集の映像化。その内1話は海外ロケを敢行。ロケ地はこだわった。ラオス・伊東・甲府・高崎。監督は萩生田宏治・榊英雄・熊切和嘉。主に映画で活躍する監督達が指揮をとる。俳優は西島秀俊・安田顕・高良健吾。日本を代表する実力派男優が集結。近藤龍人カメラマン・美術に安宅紀史と日本映画を背負うスタッフ達が心血を注いでくれた。挑戦心あふれた作品を是非ご覧下さい。

制作統括のことば …出水有三

ミステリーファンならご存知の米澤穂信さん作、ミステリー賞初の3冠に輝いた短編集『満願』のドラマ化です。『満願』はこれまでも多くのオファーがあったようで“NHKで3夜連続で放送する”ということもありドラマ化することができました。今回は『満願』の中から、「万灯」「夜警」「満願」をお送りします。主演の西島秀俊さん、安田顕さん、高良健吾さんが、岐路に立たされた人間の葛藤、業などを精細に演じ、演出の3人の映画監督が、味のある映像に仕上げてくれました。真夏の夜に、人間の漆黒の闇を描くドラマをお楽しみください。

【番組情報】

ミステリースペシャル「満願」

【放送予定】
2018年8月14日(火)、15日(水)、16日(木)
総合 夜10時から10時59分(連続3夜)
【原作】
米澤穂信『満願』
【音楽】
神前暁(第1夜、第2夜) ジム・オルーク(最終夜)
【脚本】
大石哲也(第1夜、第2夜) 熊切和嘉(最終夜)
【出演】
西島秀俊 安田顕 高良健吾 ほか
【制作統括】
出水有三(NHK) 仲野尚之(日テレアックスオン)
【演出】
萩生田宏治(第1夜) 榊英雄(第2夜) 熊切和嘉(最終夜)

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