「さよなら私」ドラマのみどころ

少女の頃、永遠の友情を誓いあった友美と薫 ― 20数年後、運命は過酷な試練を用意していた。<<2人の心が入れ替わる>>お互いの人生を生きる2人は、親友の心と秘密に初めて触れていく。人気脚本家・岡田惠和が描く、女性たちの本音と真の友情物語。
さよなら私

岡田惠和(作)

念願のNHKドラマ10、初参戦になります。この枠は、女性の話を女性脚本家が書かれることが多く、数々の名作が生み出されています。男である私にはなかなかのプレッシャーだったのですが、あえて挑戦させていただくことになりました。

企画の段階から台本執筆にいたるまで、じっくりと時間をかけて綿密な打ち合わせを重ねさせていただき、丁寧に物語を最後まで紡いでいくことが出来ました。結果、自信を持ってお届けできるドラマになったと思っております。

一つだけ変化球な設定のあるドラマですが、人がこれまでどう生きてきて、これからどう生きていくのか、どう人生を全うするのかを描いたドラマです。観ていただいた方の心のどこかで、登場人物たちの生き方や感じ方、言葉に共感していただけるのではないかと思っています。

そしてなんといっても、素敵なキャスト達。永作博美さん、石田ゆり子さん、藤木直人さんはじめ豪華で隙のないキャスティング。さらにそこに重厚で繊細な演出表現が加わって、最強の布陣となりました。

「さよなら私」というタイトルの持つ意味が、毎話毎話いろいろな意味に感じられます。物語は何度も急カーブを曲がりますが、最後までどうかご覧いただけたらと思います。

すでに完成した序盤を見ただけで、自分の新たな代表作になると確信しております。

松浦晃久(音楽)

始めに取りかかったのは、2曲の歌を描くことでした。

戴いた岡田惠和さんの脚本には、幼なじみ2人の友情を中心に、人生に起こるであろう様々な感情を楽しく、悲しく、優しく、そしてときには可笑しく描かれていました。

人生は悲しい・・、人生は可笑しい・・。

決して平坦ではない人生を、それでも小さな幸せを見つけながら生きて行く。

そんな思いを60’s Soul Music にのせて歌う平井堅さんの主題歌。

悲しみや喜び、人生そのものを優しく包み込むようなオリビア・バレールさんの歌う挿入歌。

まるでこの2曲が入口と出口の様に、背景音楽が生まれて行きました。

「今の音でありながら、どこか懐かしい音」

スタッフとキャストとの素晴らしいシンクロに、心が躍ります。

平井堅(主題歌)

「平井さんなりのもう一つの物語を自由に書いて下さい。」これはプロデューサーの方から言われた言葉です。

今まで色々なドラマ、映画の主題歌を書かせて頂きましたが、実はこの言葉を言われたのは初めてで、正直「なんてありがたい」という気持ちと「ハードル高いな」という気持ちの半々でした。(苦笑)

他人と自分を比較したり、過去と今を比較したり、私達はいつも植え付けられた尺度、自分で決め付けてしまった尺度に計られ、揺られて生きてい る気がします。純白な感情なんてない。嫉妬や羨望を内包しながらも、それでも人は人を求めずにはいられない。寂しさの量は外側からは計れない。寂しさに優劣は無い。同じ寂しさを抱えている大切なあの人に会いに行く。その瞬間の風景を切り取って書きました。どんなに揺られても人生は進んで行く。トンネルもあれば陽だまりもある。この歌から、このドラマから何かを掴んで頂けると嬉しいです。

求める気持ちの裏側ならば、寂しさも悪くない。ですよね?

黒崎博(演出)

大掛かりな実験に取り組んでいるような心持ちでいます。

違う人生を生きてみたい、という誰もが一度は考えるであろう欲求が現実になったとき、目の前にはどんな風景が広がるのか。それは息が止まるほど恐ろしい風景であったり、思いもよらぬ美しい風景であったり。実験室、つまり撮影現場は発見の連続です。岡田脚本が描く優しく残酷な世界の中で、俳優の皆さんは新しい感情を発見し、戸惑い、やがて自分のものにしていきます。その過程がそのままドラマになっていく感覚です。

永作博美さん、石田ゆり子さん、藤木直人さんたち演者の皆さんは作品の中で、それぞれの人生を「生ききって」くれています。美しくて優しく、そしてとてつもない瞬発力を持った人たち。その一瞬一瞬を逃したくなくて、かぶりつくように撮っています。

クランクインを前に、キャスト、スタッフの皆さんに「作り上げた」ではなく、「生まれた」と言えるような作品作りをしようと伝えました。不思議なドラマが生まれつつあります。実験の結果が、皆さんの心に届くことを願っています。

菓子浩(制作統括)

例えば親友だったり、恋人や夫婦だったり、親子でもいい。心が通い合っていると思う相手が、本当は何を思っているのか、実は分からない。それどころか、自分自身が心の奥底で本当は何を感じているのかも、分からなかったりする。

このドラマでは、2人の親友がお互いの人生を生きることで、それぞれが心の奥に秘めていた感情に触れていきます。そして、初めて自分のことも理解していきます。

「なぜ違う人生を生きなければならないのか」 ドラマの中で、友美と薫は入れ替わってしまったことの意味を問い続けます。2人が物語のラストでその答えを知るとき、きっとご覧いただいた皆さんも温かい気持ちに満たされ涙がこぼれるはずです。

繊細に計算されたセリフ、それに命を与えたキャストの方々の熱演、ひとときも見逃せないドラマになっています。ぜひご覧ください。

さよなら私

 ドラマ10『さよなら私』

2014年10月14日(火)スタート [連続9回]
総合 毎週火曜・午後10時00分~10時48分放送

【作】
岡田惠和

【音楽】
松浦晃久

【主題歌】
平井堅『おんなじさみしさ』

【挿入歌】
Olivia Burrell 『Love is … 』

Lyrics for "Love is ..." taken from the Holy Bible, New International Version(r)
Copyright (c) 1973, 1978, 1984 by Biblica, Inc.(r).
Used by permission. All rights reserved worldwide.

【出演】
永作博美 石田ゆり子 藤木直人
佐藤仁美 谷村美月 りりィ 尾美としのり

【制作統括】
菓子浩

【演出】
黒崎博 田中正

【デスク】
上杉忠嗣