よるドラ 伝説のお母さん

よるドラ 伝説のお母さん

RPGゲーム×実写ドラマ『伝説のお母さん』の創り方

伝説のお母さん

ーー 今回は、よるドラ「伝説のお母さん」を彩る <CG> 対談。

RPGゲーム画面の制作を担当する大月壮さん(写真左)と、演出・VFXを担当する佃尚能ディレクター(写真右)に、ドラマのCG制作秘話をたっぷり語って頂きました。

佃:
いやー、ゲーム画面はようやく最終回まで出来上がってきましたね。
物量の多いドラマですみません(笑) 。

大月:
多かったですねー(笑) 最初に打合せしたのは昨年の10月でしたっけ?
佃さんが突然、僕のオフィスを訪ねてきて・・・。

佃:
RPG世界で子育てするドラマをやるんですけど、大月さんが必要なんです!
なんかよく分からないけど、面白そうですね。って、お引き受け頂いて(笑) 。

大月:
『天才テレビくん』を見て、オファーして頂いたんですよね?

佃:
そうなんです。大月さんが制作された『天テレ』の2年前のエンディング映像に衝撃を受けて、以来ずっと注目してました。大月さんHPのアクセス数の多くは、多分僕です(笑)。

大月:
2年間ロックオンされてたんですね!

◆『伝説のお母さん』のゲーム画面設計

伝説のお母さん

左:大月壮さん 右:佃尚能ディレクター

佃:
まず、どこをゲームCGにするか? という所からでしたね。とりあえずMAPと戦闘画面は実写では絶対に出来ないからCGだ、オープニングもゲームテイストでやりたい!とか。

大月:
ゲームと言っても、ファミコンからプレステまで様々なので、どの時代のビット感で行くか、も大きかったです。最終的には、30~40代には懐かしくて、10~20代にも馴染みがあるスーパーファミコンぐらいの質感にしようと。

伝説のお母さん

佃D作成の「オープニング」絵コンテ

◆ 様々な「定番ゲーム」の要素を取り入れたドラマに

伝説のお母さん

佃:
RPGと言えば、やはり入り口はドラクエなんですが、最終的には様々なゲーム要素がMIXされた形になっていきましたよね。

大月:
チーフ演出の村橋さんが、すっごいゲーム好きで。このシーンはあのゲームみたいな方向で、というオーダーがありました。大きく分けると6つぐらいのゲームの手法が混在してますね。

佃:
当初は、全体の統一感がなくなってしまうのではないかと危惧してましたが(笑) そこはさすが大月さん。色々なゲームの要素を入れながらも、ちゃんと一つの世界観の中で作られていて、凄いなーと感服しました。

大月:
でも、出来なかった表現もあって。4話演出の二見さんからストリートファイターⅡみたいなアクションをやりたいと言われた時には・・・モーションが多すぎて間に合いませんと。

佃:
テレビの制作スケジュールだと・・・(汗) 今回、ゲーム画面制作は大月さん入れて3人体制でしたからね。

大月:
そうなんです。背景やキャラを書いてもらう「ドット絵」担当が、銀親さんとm7kenji君の2人。それを動かすのは僕1人なので。どうしても出来る作業量が限られてしまって。

◆ ドラマに「ゲーム表現」を取り入れる効能

大月壮さんが制作したゲーム画面のダイジェスト映像

佃:
今回やってみて思うのは、ゲーム画面があると一気に世界が広がりますよね。ドラマの大半が実写ではあるのですが、その中にMAPやゲームの街並みが入ることによって、あー、この登場人物たちは、こんな世界で暮らしてたんだーって。

大月:
佃さんや、(CG担当助監督の)原さんに、ロケ地やスタジオの写真をたくさん送ってもらって、ゲーム画面も実写とシンクロさせることができたので、視聴者の皆さんのイマジネーションも掻き立てられるように作れたかなと。

佃:
モンスターなんかも、リアルCGで出現するとちょっと生々しくなっちゃうところがゲーム表現だと、なんか脳内でちゃんと補完できるというかーー。

大月:
ドット絵って、極限までディテールを省略した表現なので、その分、想像力に委ねる幅が広がるんですよね。

佃:
実写でやるとちょっと重たくなっちゃう、心ない言葉をぶつけるシーンなんかも、ドット絵のダメージを加えるとコミカルに見えたり。作り手の表現の幅も増えますね。

◆ 第6回は、ゲーム画面とリアルCGの融合?!!

伝説のお母さん

大月:
佃さん演出の、3月7日(土)放送の第6回では、遂に、ゲーム画面とVFX(=リアルCG)が融合しますよね。

佃:
そうなんです。これまでの戦闘画面は、モンスター側はドット絵、主人公たちは実写という分離した表現だったのですが、6話では、その中で一体どんな戦闘が繰り広げられているのかを、実写+リアルCGでもお見せしちゃおうと。

大月:
いつもならゲーム画面のオーダーが来るシーンが、一部しかないからどうするんだろう? と思ってました(笑) あの、壮絶な戦いがどうなっているのか、楽しみですね!

佃:
あと、ゲーム画面の見どころは最終回ですよね。

大月:
遂に、魔王との決戦ですからね。メイと魔王の戦いがどんな風に描かれるのか。どうぞ、ご期待下さい。あれ、メイって魔王討伐に行けるんでしたっけ?

佃:
旦那 (=モブ) 次第ですね・・・(笑) 。

◆『伝説のお母さん』 第6回「眠れる勇者と導きの魔王」
3月7日(土)夜11:30~ [総合]でOA

大月壮
ゲーム表現を用いた演出を得意とする映像監督。サザンオールスターズやYUKIのMV、UNIQLOのCMなどを幅広く手掛け、NHKでは「コントの日」「天才テレビくん」シリーズの 映像制作、アートディレクターを担当。

佃尚能
ドラマディレクター。主な演出作に「ゲゲゲの女房」「浪花の華」「放送博物館危機一髪」他。クリエイティブ・ディレクターとして「真田丸」「西郷どん」「ひよっこ」のオープニングや、VFXディレクターとしてNHKスペシャル「完全解剖 ティラノサウルス」等を手がける。

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