ドラマをご覧いただきありがとうございます。
みなさまがドラマと一緒に劇中の音楽に大変興味をもってくださっているのを感じています。
今回はこのドラマで使用されている音楽についてふれたいと思います。
ドラマの世界観に彩りを添える劇伴は、このドラマのために作曲してくださった世武裕子さんのオリジナル楽曲です。
モデルとなった安克昌さんがジャズをお好きで、ピアノをプロ級の腕前で弾いていたと知り、自然な流れで劇中の音楽にジャズをいれることに決まりました。
音響デザインの木村に今回の音楽についてのみどころ(聴きどころ?)をききました。
今回のドラマが安さんのお話と聞いて、安さんが特にお好きだったバド・パウエル、セロニアス・モンクの二人と聞きました。聞いているうちに先生の生き様や思いが一致するのがバド・パウエルでした。彼自身も人種差別の苦しみを感じ、若くして早く亡くなられなどと、知っていくうちに安さんと重なる部分を感じました。だからこそ、奏でるメロディなのか、、、と、聞いていて思いました。
クレオパトラの夢とウン・ポコ・ローコが安先生とバド・パウエルとの生き様にリンクすると監督に相談をして今回この曲をセレクトしました。
クレオパトラの夢は、メロディがはっきりしていてドラマの中のBGMというより、劇伴として印象に残り、過ぎ去りたくない感じがしました。
おしゃれなメロディというだけでなく、心に抱えているものがにじみ出るように感じられ、そこがまた安さんに合うんです。音楽だけでなく、それぞれのスタッフが安さんの考えていることを感じて、想像し、積み重ねていくと、安さんに出会えたドラマになりました。きっと、安さんも納得してもらえるだろうと思って作っています。
でも、音が鳴っていることは気にしないでください(笑)
ドラマに溶け込んでいるような音楽を楽しんでもらえたらうれしいです。(音響デザイン・木村充宏)
「安先生に出会えた」と思えるようなドラマにしようとキャスト、ドラマに関わった全ての方、スタッフ一同、思いをひとつにして作ったドラマです。
音楽と共に安先生のメッセージがよりたくさんの方々に届くことを願っています。
ドラマは2/8(土)、いよいよ最終話です。
ぜひ、安克昌さんを思って、一緒に見届けてください。
~~~劇伴の代表曲をご紹介~~~
【第1話】
・冒頭JAZZイントロから入るピアノ演奏の楽曲
「劇伴・テーマ曲」です。今回この番組のために、作曲家の世武裕子さんにお願いして作ってもらったテーマ曲。
・高校生時代の冒頭シーン・ジャズ喫茶「スクルド」で演奏
「クレオパトラの夢」作曲:バド・パウエル 「Cleopatra's Dream」Bud Powell
既存のJAZZをこの番組のために、神戸のJAZZチームが演奏したものを使用。
・ジャズ喫茶「スクルド」で主人公が弾き殴っていると終子がやってくるシーン
「ウン・ポコ・ローコ(ウン・ポコ・ロコとの表記もあり)」作曲:バド・パウエル 「Un Poco Loco」Bud Powell
【第2話】
・客が誰もいなくなったジャズ喫茶「スクルド」で、主人公が一人ピアノ演奏する楽曲
「劇伴・テーマ曲」です。今回この番組のために、作曲家の世武裕子さんにお願いして作ってもらったオリジナル楽曲。
【第3話】
・診察室で趣味の話をしているシーンのピアノ曲
「劇伴」です。今回この番組のために、作曲家の世武裕子さんにお願いして作ってもらった楽曲。
・ジャズ喫茶「スクルド」で演奏している楽曲
「劇伴」です。今回この番組のために、作曲家の世武裕子さんにお願いして作ってもらった楽曲。このシーンで演奏しているのは世武さんです。(ご本人ご出演)
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▽番組スタッフブログは こちら 。
▽最終話放送は、2月8日(土)午後9時から(NHK総合)
投稿者:スタッフ | 投稿時間:12:30 | カテゴリ:心の傷を癒すということ