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【だから私は推しました】音楽・蔡忠浩さんインタビュー

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8月24日(土)第5回、ご視聴ありがとうございました。
夏フェス以来、サニサイの人気が急上昇!中でも凛怜(田中珠里)に注目が集まり、運営は「凛様ナイト!」なるものを企画しましたが…。ステージでの花梨(松田るか)vs凛怜のバトルロワイヤル!!はな子、あわわわ…ってなっちゃいました✿
あれ?それって劇中の音楽に誘われて、ドラマの世界に引き込まれた?むむむ!

ドラマの劇伴を担当している蔡忠浩さんにお話聞いちゃいます!
はな子
蔡さんが劇伴(サントラ)を手がけられるのは、今回が初めてですか?


5年近く前になるんですけど、森山未來くんが主演の舞台(『死刑執行中脱獄進行中』)の音楽を担当したことがあります。荒木飛呂彦さんの短編の舞台化だったんですけど、基本的には脚本もセリフもなく、身体表現で物語が進んでいくのを音楽で補完するという構成だったんですね。なので、稽古の動画を送ってもらって、シーンに合う音楽を充てていく…という作業に、合宿状態で取り組んでいました(笑)。

はな子
となると、今回の劇伴は台本があった分、イメージもふくらませやすかったのでは!?


そうですね(笑)。第一稿や第二稿をいただいた時点で、あまり悠長に構えてもいられないなと先回りをして、音を作り始めました。いわゆる劇伴然としたものではなく、ふだん僕らがbonobosでやっているような音楽で構いません、と言っていただいていたんですけど、音と映像が合っていないと元も子もないので、そこは葛藤もありつつ…。
ただ、最初のシノプシスから世界観がハッキリ伝わってきましたし、事前に「こういう映像の手触りでいきたい」という写真などもいただいていたので、何となく動いている画と音が鳴るのをイメージして、主人公の感情やシチュエーションに合わせてバリエーションを広げていった、という感じです。

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はな子
台本から、どんなふうにイメージをふくらませていったのですか?

蔡:
まずは台本を全部プリントアウトして、喫茶店へ行ってずっと読みながらペンで気になる箇所に印を付けていく、ということをしました。たとえば、主人公が走っているシーンだったら〝疾走感〟をイメージしていく、といったような…。そんなふうに台本から浮かんだ映像に合う音楽が〝降りて〟きたら、そこからデモをつくっていくという作業だったんですけど、楽しかったです。

はな子:
そういう時って映像が先にイメージされるんですか? それとも音符が…!?

蔡:
まずは映像を想像するんですが、キャストの情報も入っているので、そこも踏まえつつ…画の暗さとかシャープな感じにも合うように、音色やリズムを構築していく感じですね。演奏はbonobosが担当することも決まっていて、使用する楽器がある程度限られてくるので、あるフレーズがわき出てきたら、ピアノなのかチェロなのか、サックスに任せるのかといったことをシミュレーションしながら、サウンドスケッチしていきました。

はな子
制作サイドから注文や要望はあったのでしょうか!?


多少ありました。最初はきっかけとなりうるワンフレーズを4小節ぐらいつくって並べてみて、途中でドラムを抜いたりしたのを1分半ぐらいにまとめていって。さらに、スタッフからの反応がいいものをアレンジしたり、「出だしはもっと切ない感じがいいです」などと意見交換をしながら、メロディーやコード進行を調整していって。注文や要望がある方が、作る方としては楽なんですよ。自分1人だと何が“正解”か判断できないので、客観的な視点と意見があると助かります。

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ドラマで曲がどう編集されて使われるのかが楽しみ!

はな子
ちなみに、オンエアはご覧になっていますか?


はい、毎週拝見しています。NHKオンデマンドで(笑)。

はな子
ありがとうございます! 本編をご覧になって、どうですか!?


「この場面では、あの曲を使ってほしかったな〜」と思うことも極まれにありますけど(笑)、おおむねイメージ通りですし、「なるほど、こう来たか!」と唸らされることも多いです。第3話だったかな、(愛が)ハナの推しTシャツを見せるシーンでスローになるところ、あそこはすごくよかったなぁ。「おぉ〜ッ、そうそう!」ってテレビの前で言っちゃいました。

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はな子:
途中で愛ちゃんが止まった時、曲も一緒に止まるんですよね!


あの曲は元々、ブレイク(いったん曲を止めるアレンジ)が入っていて。だから、編集で映像を曲に合わせてくれたんだと思うんですけど、うれしかったですね。ほかの回でも細かく編集されていますよね。3分ぐらいある曲を1分ぐらいにギュッと凝縮して、曲としては別の展開があるところをバシッと切ってあったりするので、「なるほど、これが編集の力か!」と感心することしきりです。

はな子
ところで、今回は全部で何曲ぐらいつくられたんでしょうか?


同じ曲のバージョン違いもふくめると、全部で40曲ぐらいになります。

はな子
曲は回ごとに作られたんですか?

蔡:
いえ、作品を通じてトータルな感じで作ります。物語の後半の台本はレコーディングの直前にいただいたので、ザーッと目を通す感じで、大まかな展開と結末がどうなるかといった流れを確認する程度でした。レコーディングの時点で40曲ぐらいそろっていたので、あとは細かくアレンジして録っていくという…。それと登場人物がどういう感情か、また気持ちの度合いが浅いか深いかをレベルで分けて、カテゴライズした表を制作サイドにつくっていただいたので、まんべんなくそろえていって。

wataoshi_sai03.jpgのサムネイル画像

劇伴なのに、劇伴らしくない曲を求められて(笑)

はな子
そうやって、作品全体をイメージして作っていくんですね…。


これはこぼれ話ですけど、個人的にちょっとした欲張りというか…久石譲さんが手がけられたサントラを流し聴きしながら、「ちょっと久石さんっぽい感じの曲をつくってみよう」と1曲試しに織り交ぜてみたんですよ。でも、制作サイドに「この曲は…何か劇伴っぽいですね」と見抜かれまして、ボツになりました(笑)。

はな子
コンセプトが違うな、と(笑)。反対に「だから私は推しました」ならではの試みというのは?


メロディーの強い曲もあるんですけど、「バンド(=bonobos)ごと劇伴をお願いしたいです」とお話をいただいたので、リズムを強めに出したいなと当初から思っていました。第一稿では主人公が勝手にステージに上がって口論になる、みたいな展開があったので「フリースタイルダンジョン」のようなラップバトルをイメージして、ヒップホップを意識したイカツい感じのトラックを何パターンか作ってみたりもしたんです。
でも、何稿か重なっていくうち、「あれ、あのシーン変わってる!?」って焦ったりもして(笑)。

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はな子
そんな経緯があったとは! こうして劇伴を手がけられたことで、どういった刺激を受けたのでしょう?


ふだん、自分のバンドだと歌うことを前提でつくるんですけど、歌と楽器がメロディーでぶつかっちゃうこともあって、そこをどう削っていくかということで苦心することがあって。でも、劇伴は歌ナシなので、プレイヤーに無理をたくさん言えるというのがいいですね。歌があると、鍵盤などだと極力シンプルめのプレイに徹してもらうことになったりするんですけど、劇伴だと難しめのフレーズをバンバン弾いてもらったりして。そういう意味では、僕よりもbonobosのメンバーの方が刺激になっているかもしれないです(笑)。

はな子
そういったところも含めまして、音楽面からのドラマの見どころをお願いします!


冒頭でもお話ししたように、いわゆる劇伴らしい劇伴ではない曲ばかりなので、いい意味での違和感を楽しんでいただけたらいいなと思います。劇伴って耳に残りづらいと言いますか、何かドラマの後ろで鳴っているけど、あんまり入ってこないじゃないですか。それこそが劇伴の位置づけなんでしょうけど、「だから私は推しました」を見ていると、ちょっとした違和感が劇伴にあるんですね。「劇伴らしくない=ある程度の主張のある音を」と僕は解釈したんですけど、それがドラマの世界観にも合っている気がします。もちろん、ドラマの邪魔をするつもりで作ってはいないですし、映像の手触りやみなさんのお芝居といい感じで劇伴がせめぎ合っているように感じてもいるので、その妙を味わっていただけたら、うれしいです。

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【蔡忠浩(さいちゅんほ)】
大阪府出身のシンガーソングライター、バンドbonobosのヴォーカル、ギター&リーダー担当。バンド活動と並行して、2010年にソロ・アルバム『たまもの from ぬばたま』をリリースしている。

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よるドラ「だから私は推しました」
HPはこちら https://www.nhk.or.jp/drama/yoru/doruota/
【放送予定】
7月27日(土)スタート<連続8回>
総合 毎週土曜 よる11時30分~11時59分
再放送:総合 毎週土曜 午前0時40分~1時9分(金曜深夜)
【作】
森下佳子
【音楽】
蔡 忠浩(bonobos)
【出演】
桜井ユキ、白石 聖、細田善彦、松田るか、笠原秀幸、田中珠里、松川 星、天木じゅん、川並淳一、榎田貴斗、
小原滉平/澤部佑、村杉蝉之介 ほか

投稿者:スタッフ | 投稿時間:01:10 | カテゴリ:だから私は推しました

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