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『精霊の守り人 最終章』脚本家・大森寿美男さんインタビュー 〜イメージが動き出す瞬間まで〜Vol.3

seirei_omori_180124-3.jpg第3回は、バルサ役で主演を務めた綾瀬はるかさんについて伺いました。大森さんは、脚本を書くときに気をつけていたというある“ルール”によって、バルサを描いたといいます。バルサをより魅力的なキャラクターにした秘密に迫ります。


■僕の中では、バルサは綾瀬さんだけ。
シーズン1のときに、バルサ役だけは綾瀬はるかさんだと先に聞いていたので、僕は原作も綾瀬さんのイメージで読んでるんです。その点では誤読したかもしれないくらい、僕の中でバルサはもう綾瀬さんしかいない。だから、そういう意味ではバルサはずっとブレていませんし、綾瀬さん自身もどんどんすごくなっていきましたよね。アクション自体もそうですし、アクションとバルサのキャラクターがどんどん一体化していって、アクションシーンがセリフよりも優れた感情表現になっていった。だから、安心してアクションシーンが入れられました。それだけ綾瀬さんには負担をかけたと思いますけど、「アクションシーンで人間ドラマが埋められる」っていうぐらいまで、バルサの殺陣はすごいものになっていったので、頼りまくりましたよね。言葉はいらない、でもバルサの生き様がそこに見えるっていうのは、すばらしいと思いました。

■「バルサを"いい女"にしない」がルール。
綾瀬さんがバルサを演じるときは、「きっとこういう雰囲気でやるんじゃないか」というのはだいたい想像していた通りでした。実は僕の中では、綾瀬さんてこういう人(バルサのような人)のような気がしていて、ほんわかしている方があまりイメージわかないんですよね。男っぽいというか、かっこいいイメージは結構強かったです。そして、脚本を書くにあたっては、「バルサをきれいな女性扱いしない」ということに気をつけました。綾瀬さんがやるとどうしても、悪い男たちに"そういう目"で見られたって不思議じゃないわけじゃないですか。でもそれはやめて、綾瀬さんのビジュアルに頼らずに、バルサの魂だけを演じてもらおうと思いました。実際、ドラマの中では誰もバルサをいい女だと思って見てる人はいないですからね。マーサの息子さん(トウノ)は、ビビってる感じで(笑)。それも、美しさにやられてるというよりは、怖くて自分から思いを言えないというか。そういう近寄りがたい雰囲気とか、狂気みたいなものを持っているバルサの方が、バルサの美しさが際立つと思ったんですよね。

■役とキャストのイメージが重なっていくのが醍醐味。
キャスティングについては、僕はほとんど関与していません。シーズン1は、バルサ役以外はほぼ聞いていませんでした。決まったと聞いたらその役者さんのイメージでその後のシーズンを膨らませていったり、聞いていない段階でも「タンダはちょっとイケメンっぽい人がくるかもしれない」みたいなことは想像したりしながらやってましたけどね。

長いものを書くときはそんなふうに、最初はあて書き(=その役を演じる役者を聞いてから、その人に合わせて脚本を書くこと)せずやっていって、キャストが決まってからどんどんその人のイメージと重なっていく、みたいなところがあります。役者さん側も役のイメージに寄せてきますし。1つの役で、つくり手と演じ手が出会って、どう変わっていくかが醍醐味のような気がします。だから僕からは、「この人を使ってほしい」とかは言いません。ただ、渡辺えりさんは「マーサ役にどうですか? 案外いけると思いますよ」とは言いました(笑)。判断するのはプロデューサーですから、キャスティングしてくださいってお願いしたわけではないですよ。でも、思っていた以上にピッタリでしたよね。あそこまで優しいマーサができるとは(笑)。


次回は、キャスティングについてたっぷりお話いただきます。大森さんが思い入れのあるキャラクターの話にも注目です!

★大河ファンタジー「精霊の守り人 最終章」

2018年1月27日(土)よる9時 ついに完結!
NHK総合テレビ 毎週土曜 (連続9回)
「精霊の守り人」番組公式ホームページ→http://nhk.jp/moribito

最終回「旅立ち
バルサ(綾瀬はるか)と捕らわれの身であるタンダは、魂をトロガイの元に飛ばし、ナユグに春がきたことを伝え、光の鳥を飛ばし人びとに早く逃げるよう警告することを提案。そのさなか、タルシュ帝国が滅びる。やがて一気に濁流が押し寄せ、川の水が増水。大勢の人たちが逃げまどう。そして、物語はクライマックスに。新ヨゴ国の都は消えてなくなるのか?再び離ればなれになったバルサとタンダは再会できるのだろうか...。

投稿者:スタッフ | 投稿時間:12:27 | カテゴリ:精霊の守り人

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