演出の吉田です
1/10(月)21:15から1/14(金)まで連続5回で
青春アドベンチャー『柳生非情剣』が放送されます
ジャック・ヒギンス・原作『鷲は舞い降りた』
古内一絵・原作『鐘を鳴らす子供たち』のような時代劇をドラマ化するときはいつも
NHKの財産である大森洋平さんに時代考証をお願いしています
収録現場ではまるでその時代を生きて来られたかのようなご指導を今回もいただきました♪
オーディオドラマの時代考証って「衣裳も小道具も関係ない音だけの世界だから楽じゃないか」と思われがちですが、これが独特の苦心はあるけど実に面白い仕事なんです。
例えば「この武器を持っている時、この衣裳を着ている時、どんな音がするか」、また「こういう建物の中にいる時、人物の位置関係で、声はどんな風に響くか」等々を考えて、演出の吉田氏や音響効果担当さんに意見具申するのですね。
これらがどんな結果となったか確認するのがまず楽しみですし、聴取者の皆さんの脳裏にいかなる具体的な映像として形作られていくだろうと、想像するのがこれまた非常な楽しみになります。
音だけのドラマで何より大切なのは「言葉」。各登場人物が身分や立場によってどのような言葉遣い、リアクションになるか、あれこれ考えてみました。その辺の色分けも聞き取って頂けたら嬉しいです。
隆慶一郎の原作の特色は、決闘シーンの描写の異常なスピード感にあります。今回はここが実に巧みに表現されました。
敵が斬りかかってくる最中に、受けて立つ側のモノローグを入れることで「瞬時に決断、行動する剣豪の反射能力」が出せ、まるでリアル度満点のデジタル画面が聴力だけで理解されるような、テレビとは一味も二味も違う極限の剣の世界を堪能して頂けると思います。
そしてそれらをさらに活性化させるのが出演の皆さんの大熱演!とりわけ宗冬役の加藤諒さんがこんな二枚目声だったとは、改めてびっくり仰天しました。というわけで「耳で聞く見どころ」超満載の「柳生非情剣」、どうか最終回まで十二分にお楽しみ下さい!
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大森さんには台本の監修から現場での指導、その時代のイントネーションまで(どうしたら分かるのか?)
今回も大変にお世話になりました
大森さんは『考証要集 秘伝! NHK時代考証資料』という著作も出されています
歴史の常識がひっくり返される「妙な快感」まで覚えることができる
我々にとっては片時も離せない座右の書で、エスプリの効いた笑いも満載‼
素晴らしい俳優、スタッフに支えられた『柳生非情剣』、ぜひお楽しみに♪
青春アドベンチャー『柳生非情剣』(全5回)
1月10日(月)~14日(金) よる9時15分~9時30時
NHK-FM(ネット同時配信&「聴き逃し」配信あり ※放送から1週間)
投稿者:スタッフ | 投稿時間:16:54 | カテゴリ:オーディオドラマ