特集オーディオドラマ『おやつのいくさ』前後編(50分)
ラジオ第1 前編 2020年8月12日(水) 午後8時5分から
後編 2020年8月12日(水) 午後9時5分から
FMでは、 前編 2020年8月15日(土) 午後10時から
後編 2020年8月22日(土) 午後10時から
NHKネットラジオ「らじる☆らじる」での同時配信、「聞き逃し」サービスの配信(放送終了後から1週間)でもお聞きいただけます。
演出の小見山です。若村麻由美さんとのお付き合いは、平成になった年に始まった大河ドラマ「春日局」以来です。以降、何度かお仕事を一緒にさせていただきましたが、その芝居の幅と深さにいつも感嘆させられます。引き出しはいくつあるのでしょうか?でも、引き出しは数が重要なのではないですね。どう引き出すのかです。今回の引き出しもお見事です。
緊急事態宣言を受けて延期されていたお仕事。「おやつのいくさ」は、解除後早々の収録となり、自粛期間中の様々な思いが去来して感慨無量でした。
演出の小見山佳典さんは、穏やかで優しく皆を包んでくださり、脚本の一色伸幸さんは、脚本のパワー通り、実話のエピソードをわかりやすく語ってくださいました。
スタッフは細心の感染予防対策を様々してくださり、広いスタジオにマイクを12本も立てて共用しない工夫と機器の消毒もこまめにしてくださいました。私も本番直前までマスクとシールド着用で臨む、初めての体験でした。
私の役は、現代を生きる大衆演劇劇団おやつの座長。冒頭に国定忠治の名台詞を言わせて頂き、お客様とのやり取りなどワクワクしました。その曾祖父母の時代、戦争中の役者たちの心意気は実話を元に書かれています。いまウィルスと戦争中の役者たちの心意気と重なって聴こえ、「おやつのいくさ」は今ここにある!と実感。
一色伸幸さんと小六禮次郎さんの劇中歌「おやつ行進曲」は口ずさむだけで元気になれるので大好きです。このドラマを通して芝居の匂いを感じて頂き、「そうだ!おやつが無くては物足りない!」と思っていただけたなら嬉しいです。
【出演者】
若村麻由美 吉本実憂 松田洋治 いしのようこ
たかお鷹 山口馬木也 一色洋平 木戸大聖
鳥越壮真 山崎智史 清田智彦 武田桂
小出恵美子 山田里奈 スティーブン・マックルアー
【作】一色伸幸 【音楽】小六禮次郎
【あらすじ】
「劇団おやつ」の女座長樋口圓花(若村麻由美)は、駆け出しの小説家・蛍(吉本実憂)に、曽祖父・圓之助(松田洋治)の話を書いてくれと頼む。圓之助が、太平洋戦争中に経験した物語だと言う。だが、蛍は気乗りしない。暗くて深刻で悲しいたぐいの物語は好きではないと言う。「そういう暗い話じゃないのよ。まずは聞いて笑ってくれない?」 そう圓花は言って、話し始めた。
昭和19年、空襲が福岡・八幡を襲い、日本の敗色は濃かった。若者達がお国の為と出征していく姿を見て、祖国を案じる圓之助は旅役者ならではの考えを思いつく。圓之助の妻で、看板役者の凛子(いしのようこ)は、いつも突飛なことを始める夫のことが気がかりだ。圓之助は、「日本を助太刀しようじゃねえか!」と、九州の人気座長達に呼びかけ、特別公演をしようとしていた。
投稿者:スタッフ | 投稿時間:10:00 | カテゴリ:オーディオドラマ