FMシアター『木更津花街草子』
11月24日(土)午後10時~午後10時50分 NHK-FM
ネット同時配信&「聴き逃し」配信あり ※11月26日(月)正午~12月3日(月)正午まで
みなさん、千葉県の『木更津芸者』を、知っていますか?
木更津の街からそう遠くない都内で生まれ育った私、演出の五十嵐は、
3年前、直接足を踏み入れるまでまったく知りませんでした。
房総半島の東京湾に面したこの街は、ドラマやバンドの影響もあって、ちょっとヤンチャな人たちが多いイメージ。
しかし江戸時代から港町として栄えた木更津は芸者の街でもあり、“見番”と呼ばれる芸者の事務所が千葉県で唯一残っているんです。
総勢10名の『木更津芸者』
一見、古びた一軒家の“見番”
企画のきっかけは、別番組の取材中に芸者のお師匠さんに出会ったことでした。
木更津芸者の家に生まれ、15歳から花柳界(芸者の世界)に身を置き続けている杵屋佐登福さん(70)。
デビュー当時150人ほどいた芸者衆が、半世紀のうちに僅か9人(2016年当時)まで減っていく様子を忸怩たる思いで見つめ続けてきたという話を聞き、不肖ながら少しでも力になりたいと思ったのです。
そんな折の2016年の暮れ、木更津花柳界に久々の新人がデビューしました。
ドラマの主人公のモチーフとなった、若葉さん(24)です。
幼い頃に見た京都の舞妓さんに憧れ、その夢をあきらめずに地元千葉の花柳界に飛び込んだそうです。
芸者の稼ぎだけでの生活は厳しいともいわれる中、市の観光協会のバックアップを受け、
職員として働きながら日々稽古に励んでいます。
師匠との稽古に励む新人芸者の若葉さん
若い力と師匠の思い、この二つが組み合わさったとき、なにか物語が始まる予感がしました。
このドラマが、現代から再び羽ばたこうとする木更津芸者たちへの声援となっていればと思います。
今回、作品中で、佐登福師匠とベテラン芸者の紅葉さんに三味線と唄を披露していただいています。
随所に吹き込まれた木更津花柳界の息遣いも是非楽しんでください。
主演かつダブルキャストを務めていただいた吉木りささんは、千葉県出身で小学生時代から民謡を習っていた生粋の唄い手。
気持ちのこもった熱演ももちろんですが、歌声にもご注目ください!
・・・番組を聴いて、もし興味を持たれたのなら。
みなさんも木更津の花街に、足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
【あらすじ】
江戸時代から海運の要衝として栄えた千葉県木更津市。東京の奥座敷として、ご贔屓さんが船便で夜な夜な遊びにくる花街があった。そこに足を踏み入れたのは、弱冠二十歳のイマドキ女子、若林葵。元芸者の祖母と父親との複雑な関係の中で、観光協会で働きつつ芸者を目指すことに。そんな中、ある芸者の非業の死を知り…。新米地元芸者の奮闘を描く、地域エンターテインメントドラマ。
FMシアター『木更津花街草子』
【NHK FM】
11月24日(土) 午後10時~午後10時50分
※ネット同時配信&「聴き逃し」配信あり ※11月26日(月)正午~12月3日(月)正午まで
【脚本】加藤結子
【音楽】森悠也
【出演者】
吉木りさ 吉野由志子 家中宏 長谷川稀世
八十川真由野 櫻井章喜 つかもと景子
大滝寛 吉野実紗 内藤裕志
投稿者:スタッフ | 投稿時間:10:11 | カテゴリ:オーディオドラマ