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FMシアター『一時帰宅』演出より 

こんにちは。

11月10日(土)放送FMシアター『一時帰宅』演出担当の川 恵実です。

 

この物語は、ハッピーエンドなの?バッドエンドなの?と、尋ねられることがあります。

わたしは、そのどちらでもない、と思っています。

人生の中で、ハッピーエンドや、バッドエンドとかで区切られるものは殆どなくて、

どちらとも言い切れないようなことが続いていくのが日常だと思うからです。

この物語は、実際の児童養護施設で暮らす少年の日常を取材する中からうまれた、

実話を基にしたお話です。

 

虐待や親の病気などが原因で、家族と暮らせない子どもたちが暮らす、児童養護施設。

 

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  児童養護施設の様子…原則2歳から18歳までの子ども達が暮らしています。

 現在、虐待を受けて入所する子どもは、全体の53.4%と、増加しています(厚生労働省)

 

ある児童養護施設を取材した時に、職員さんが話してくれた、忘れられないことがあります。

 

『ここは子ども達が、親から離れて自分で自分の人生を選び直す、場所なんですね?』

 

と、尋ねたわたしに、その職員さんは、少し考えてから仰いました。

 

『そうですね…選べる、、ということでは、正直ないと思います。

みんな、本当は家族と住みたいと思っていますから。

でも、それは子どもたちの力では、叶わないことも多い。

だから、ここは、どうしても叶わないことを、諦める場所なんです。

私たちは、子ども達が諦めるためのお手伝いを、精一杯やっているんだと思います。』

 

なにかを達成するために、日々努力することは、素晴らしいことだと思います。

 

けれど、それと同じくらい、いや、もしかしたらそれよりもずっと、

諦めることは難しくて、勇気がいることなのかもしれません。

それが、大切な なにか、であればあるほど。

 

そんな諦めるための力強さが、

この物語でお伝えする、少年の日々の中にあるような気がします。

 

FMシアター「一時帰宅」

【2018年11月10日 午後10時~午後10時50分(全1回)】

NHKネットラジオ らじる☆らじるでの同時配信、

「聴き逃し」配信(1週間)でもお聴きいただけます。

※配信は11月12日(月)正午~19日(月)正午までです。

 

【あらすじ】…母親の虐待が原因で、児童養護施設に暮らす小学6年の藤木悠真。
暴力はあっても、母親の元に帰りたいと願い続けて6年、ようやく一時帰宅が叶う。

けれど、それは悠真の想像とは少し違っていた。
愛されたいと願ってもうまくいかない現実に悠真は…。

脚本は、新井まさみさん。今回は、実際の児童養護施設で起こる日々から物語をつくりあげてくださいました。

 

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 FMシアター「一時帰宅」にご出演のみなさん

 

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 音楽を担当していただいた、タテタカコさん。

 映画「誰も知らない」の挿入歌「宝石」も制作された、シンガーソングライターです。

 本作のエンディングテーマはタテタカコさんが、一時帰宅のために作詞作曲してくださいました。

 

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 収録は、児童養護施設で暮らす子ども達にも協力してもらいました

 

投稿者:スタッフ | 投稿時間:17:12 | カテゴリ:オーディオドラマ

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