ドラマのみどころ

刑務所から出所した男が、偶然出会った仲間との格闘の末に、別れた家族と再会するまでを描く。
彼の背中を押した男たちもまた傷つき、居場所をなくした“週末ラガーマン”だった…。

「ラグビーは後退しながら前に進む。まるで人生みたいじゃないか」

死に場所を探して河川敷を歩いていた丸川良平(47)の背中に、ラグビーボールが当たる。ボールを追ってきた初老の男に、無理やり連れていかれた先で行われていたのは、40歳以上の選手による“不惑ラグビー”。そこには、年代もバラバラな大人たちの、泥まみれの姿があった。

アツ苦しい男たちのおせっかいで、生きる側に腰を落ち着けてしまった丸川は、ラグビーを通じて、仲間と心を通わせる。やがて、丸川と、丸川の抱える秘密をきっかけに、チームメイトたちも己の人生を見つめ直していき――。

日本で開催される“ラグビーワールドカップ2019”まで1年、 生きづらさを抱えた中年ラガーマンと家族の再生をハートフルに描きます。

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原作 / 安藤祐介

本作『不惑のスクラム』は、四十代以上のメンバーで構成される不惑ラグビーチームを題材にした物語です。
実際に不惑ラグビーチームの練習に何度か参加させて頂いて感じたのは、社会的な立場やラグビー経験の差を超えた懐の深さ、損得勘定抜きの「掛け値なしの縁」でした。普段は仕事などで「惑い」を抱える人たちが、土日のグラウンドに集い、無心に楕円のボールを追いかけます。
この中にもし重い過去を背負った男が入ったら…。そんな設定を加えて書いた本作は、不惑世代の自分自身にとっても、かけがえのない物語となりました。
だからこそドラマ化の話を頂いた時、本当に嬉しく思いました。不惑ラグビーチームの皆さんも喜んでくださり、本当によかったと感じています。
一度、撮影現場のグラウンドにお邪魔しました。キャストやスタッフの皆さんの一体感で、チーム「大坂淀川ヤンチャーズ」が出来上がっていました。自分も、心はこのチームの一員でありたいと強く思いました。皆さん炎天下の撮影で真っ黒に日焼けしながらも、休憩時間に涼を取って笑い合う姿がとても印象的でした。本当におつかれさまです。素晴らしいドラマになると確信しています。
楕円のボールで繋がった、掛け値なしの縁から生まれた物語。電波に乗ってたくさんの方々の心に届きますように。

【Profile】安藤祐介(あんどう・ゆうすけ)
1977年、福岡県出身。2007年「被取締役新入社員」でTBS・講談社第1回ドラマ原作大賞を受賞。他の著書に「営業零課接待班」「本のエンドロール」などがある。

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脚本 / 櫻井剛

不惑を迎えて思うのは「こんなはずじゃなかった・・・」という情けなさ。いまだに自分の未熟を思い知っては落ち込み、理不尽にぶち当たっては砕けて、この年になってもまだつらくて悔しくて泣く事まである。それでも、必死で生きた結果 が「今」なんだから仕方ねぇと奥歯を食いしばって受け入れて。それが僕の不惑。一方、この作品の主役、ラグビーチーム「ヤンチャーズ」の面々はどうだろう。どんなに情けない自分でも、仲間と共にスクラムを組んで前へ前へ、泣いたり笑ったり、怒ったり怒られたりしながらジリジリと進んで行く。カッコ悪ぃなぁ、でもうらやましい。みっともねぇなぁ、でも好き。そんな彼らの姿を通して、中年男子の青春を、そして魅力を、存分に味わって欲しい。

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音楽 / 岩代太郎

TVドラマの音楽を手掛けるのは約10年振りだと思う。本音を申し上げると、「本当に私で宜しいのでしょうか?」との心境だった。が、終わりを告げる頃には、近い将来10年も待たずして再会を果たせるかも知れない、との期待を胸にNHKを後にした。
作曲に向けての濃密な打ち合わせが幾度となくあったが、うち一度は大阪北部地震(6月18日マグニチュード6.1)の当夜、深夜までの打ち合わせをNHK大阪で決行した。それほどまでに『不惑のスクラム』チームの心意気は熱かったのである。意識したキーワードは3つ。「土の匂い」「心の汗」そして「魂の絆」。ドラマを通して感じ取って戴ければ、作曲家冥利に尽きるというものだ。末筆ながら、主題歌の制作でご一緒させて戴いた大貫妙子さんの豊かな歌心と文才にも、心からの謝辞を捧げたい。どうか末永いご縁が続きますように。

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演出 / 東山充裕

今から4年前、49歳の時に札幌で出 会ったヤンチャなソウル・シンガーに言われました。
『小僧、早く50歳になれ。50になって初めて大人だ。大人になったら遊んでやる』
その人は70歳になりますが、今もライブハウスで勢力的に活動しています。
私は年を取ることは衰えていくことのように思っていました。でもそれは間違いでした。50歳を越えたからこそ味わえる「ヤンチャな大人の世界」があるのです。
このドラマの登場人物は40歳以上の中年ラガーマンです。平均年齢は55歳。もちろん、年相応にそれぞれいろんな問題を抱えています。家族のこと、仕事のこと、体調のこと、過去の過ち・・・。
でも、年を重ねたからこそ出来るようになることもたくさんあります。
自分たちが闘う気持ちを失わなければ、自分に言い訳さえしなければ、いくつになっても未来は輝かしいものに出来るはずです。
このドラマはそういうドラマです。

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制作統括 / 三鬼一希

この物語は、40才を越えた男たちが懸命に生きる物語です。実際にも、「不惑」といわれながらも、なかなかそうとはならず「惑いに惑い」ながら生きている人が多いのではと思いますし、まさに私もその一人です。
生きることに「惑う」登場人物たちが、体と体をぶつけあうラグビーを通して、なんとか明日を生き抜こうとする姿を描いていきます。
視聴者の皆様に、「明日も頑張ろう」と思ってもらえるようなドラマをお届けできたらと思っています。
どうぞご期待ください。

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制作統括 / 城谷厚司

私が高橋克典さんと初めて仕事でご一緒したのは8年前。「経験者」である高橋さんと、いつかラグビーのドラマを作りたい。そう心に決めて以来、チームのメンバー構成を妄想しながら、夢を膨らませていた。
そして昨年、その夢を大きく前進させる小説に出会った。奇しくも私より先にこの小説を手にしていた高橋さんは、すぐにこの企画にのってくださった。
かくしてこの大坂淀川ヤンチャーズというドリームチームは構想8年の末に出来上がったのである。ワールドカップ日本開催まで1年、しかもラグビーシーズンの幕開けと同時に放送開始という絶好のタイミング!
満を持して制作を開始したこの企画だが、一つだけ落とし穴があった。それは9月から放送するためには真夏の炎天下にロケを敢行しなければならないということ。
出演者のみなさん、スタッフのみなさん、ゴメンナサイ!でも出来上がったドラマは最高の熱量と感動であふれています。皆様どうぞその熱気と心の汗を感じて下さい!

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【番組情報/制作スタッフ】

土曜ドラマ 不惑のスクラム

【放送予定】
2018年9月1日(土)から10月13日(土)
総合 毎週土曜よる8時15分から8時43分(連続7回)
【原作】
安藤祐介『不惑のスクラム』
【脚本】
櫻井剛
【音楽】
岩代太郎
【主題歌】
大貫妙子『天使のはしご』
【出演】
高橋克典 渡辺いっけい 村田雄浩 徳井優 上杉祥三 松尾諭 高橋光臣 増田修一朗
戸田菜穂 竹中直人 夏木マリ 萩原健一 ほか
【制作統括】
三鬼一希 城谷厚司
【プロデューサー】
長谷知記
【演出】
東山充裕 鈴木航

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