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独裁者 3人の“狂気”
映像の世紀プレミアム 第9集「独裁者 3人の“狂気”」
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映像の世紀プレミアム 第9集「独裁者 3人の“狂気”」

  • 2018年6月16日(土) 午後7時30分(90分)
  • 2018年8月5日(日) 午後3時00分(90分)
  • 2019年3月11日(月) 午前0時00分(90分)

みんなのレビュー

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同時代でないと、わからない空気感がある。
時代を経たからこそ、客観的に見ることができる。
ヒットラー、ムッソリーニ、スターリン。
誰もが知るこの3人の事跡を、どこまで知っていただろうか。
誰もが語りたがらないこの時代のこと。
映像で見ると、とてもよくわかった。
また勉強すべきことが増えた。

投稿者:高島徹

あの独裁がどんなにいけないことだったかを改めて分かりました。ありがとうございました。

投稿者:ゆうぴー

20世紀で人類最大の狂行時代のドキュメントを見て「これがドラマであったら」と痛感した。

投稿者:おほたに

映像の世紀、新映像の世紀は、考えさせられる場面が多く、必ずBD録画していますが、今回はBD機の故障で録画が途中で終わってしまいました。是非再放送して下さい。お願いします。

投稿者:杉原博幸

大変、貴重で重い、歴史を伝える番組で、その企画構成に、すごさに驚きました。
ぜひ、再放送を希望いたします。

投稿者:長谷川 正人

たまたま見かけて、即録画。
面白かった。こんなにもたくさん鮮明に映像が残ってるんですね。
学生時代に見ていれば、もっと理解がしやすかったのにって思います。
興味深い、本当に良かった。
学校でも扱うべき。

投稿者:りん

ドキュメント番組が大好きです。「映像の世紀」シリーズは全てBDに保存しています、プレミアムも初回から8回目までをBD保存の完了を終えた直後に、第9集の放送がありました。NHKにお願いです、シリーズの本数・放送予定日等を事前に可能な限りお知らせ下さい。

投稿者:ドキュ男

ぜひとも、DVD化、ブルーレイ化してほしいです。もう一度、見たいです。とても重い内容でした。

投稿者:おっさんず

番組スタッフから

photo

1967年4月、ニューヨークの空港に降り立ったひとりの女性に全米の注目が集まりました。彼女の名は、スベトラーナ・アリルーエワ。ソビエト連邦に君臨した独裁者スターリンの娘です。スベトラーナは、あろうことか、父が築いた国に失望してアメリカに亡命、ソビエト政府を公然と批判する手記を公表しました。それは、粛清を繰り返し、世界に社会主義の力を見せつけようとした父の国家運営を否定するものでした。

「幾百万もの、非業の死を遂げた者たち。その屍を踏み台にして、革命の歩みを早め進歩の歯車をいっそう速く回転させようと非情な手段に訴えた者たちは、果たして何を手に入れたのだろうか。」

20世紀、それは独裁者の恐怖が世界を覆った時代でした。彼らははじめ救世主として「天使の顔」で人々の前に現れ、やがて「悪魔の顔」をした独裁者となっていきました。その始まりは、ムッソリーニ、ヒトラー、そしてスターリンです。今回の「映像の世紀プレミアム」では、この3人の独裁者の“狂気”に迫ります。

1920年代初頭に、全体主義「ファシズム」はイタリアで誕生しました。国全体が深刻な経済不況に見舞われている中、ファシスト党の党首ムッソリーニは議会政治を否定し、独裁政治によって「ローマ帝国」の栄光を取り戻すことを国民に約束します。そんなムッソリーニを国民は「ドゥーチェ(統帥)」と呼んで熱烈に支持し、女性からのファンレターは年に20万通を超えました。ある14歳の少女はこんな手紙を送っています。

「ドゥーチェ、私の命はあなたのものです。あなたの胸に耳を押し当て、あなたの大きな心臓の鼓動が打っているのを聞きたいと切に願います。ドゥーチェ、偉大なドゥーチェ。わたしたちの命、わたしたちの希望、わたしたちの栄光。イタリアの大地は、あなたの偉大で善良かつ誠実な血で彩られた!ドゥーチェ万歳!」

この熱烈なファンレターを送った少女の名は、クララ・ペタッチ。成人後にムッソリーニの愛人となり、生涯を彼に捧げることになります。ムッソリーニの人気は、政治的成功に裏付けられたものでした。独裁政治によってイタリア経済は急速に回復、世界からもファシズムは称賛されました。後に第二次世界大戦でイギリス首相として戦うチャーチルも、当時はこう述べています。

「イタリアのムッソリーニをはじめ権威ある国家指導者たちが、弱体にして非効率的、しかも民意を反映していない議会政治にとって代わる日は近い。」

そしてもうひとり、ムッソリーニに憧れ、熱烈なラブコールを送る政治家がいました。アドルフ・ヒトラーです。片手をまっすぐに掲げるナチス式敬礼はムッソリーニの「ローマ式敬礼」を取り入れたものであり、ナチスの武装組織「突撃隊」はファシスト党の「黒シャツ隊」がモデルでした。「フューラー(総統)」というヒトラーの敬称も、「ドゥーチェ(統帥)」に倣ったものです。ヒトラーはドイツの首相就任に際してこう語っています。

「私はムッソリーニがファシズム政治の先陣を切ったおかげでここまでたどり着くことが出来た。彼のなしとげた成果なしでは、私が首相の座にまで昇りつめることはできなかっただろう。」

ヒトラーとムッソリーニ、二人の狂気の出会いは、世界を地獄に突き落としていきます。ヒトラーがユダヤ人と並んで目の敵にしていたのが共産主義でした。そして若い頃から、ソビエト征服の野望を抱いていました。ムッソリーニも、ソビエト侵攻をヒトラーにけしかけます。ソビエトに君臨していたのが、スターリンです。ヒトラーとスターリン、ふたりの独裁者の激突は、4千万とも言われる犠牲者を生みました。

スターリンは、ソビエトの一党独裁が生んだ独裁者でした。彼は恐怖によって国民を支配しました。独ソ戦ではある特殊部隊を作ります。彼らが狙うのは、敵ではありません。味方です。戦場から退却しようとする味方の兵士を狙撃させたのです。退路が断たれたソビエト軍の兵士たちは、前に進み、半ば自暴自棄になってドイツ軍と戦うしかありませんでした。さらに、スターリンは息子ヤコフがドイツ軍に捕らわれても、ヒトラーからの捕虜交換の申し出を断りました。娘のスベトラーナは、その時の様子をこう記しています。

「父は興奮していた。『ドイツ軍はヤコフとの捕虜の交換を申し出てきたのだがね。奴らと取引などしてたまるものか!』。自分の身内でさえ、まるでその人間がいなかったかのように忘れてしまうというのは、いかにも父らしい仕打ちであった。」

ムッソリーニ、ヒトラー、スターリン、この3人の狂気が時に結びつき、時に激突したのが、第二次世界大戦でした。そして、この戦争をただひとり生き抜いたのが、スターリンです。戦後もスターリンの恐怖政治は続き、その影響力は世界にまで及びます。毛沢東や金日成など、社会主義国家の独裁者たちがスターリンに賛辞を送りました。

「もし可能なら、あなたの下へ馳せ参じたく存じます。お会いして、政治、軍事、その他の重要な問題を相談し、指示を仰ぎたいと考えております。」(毛沢東)

「スターリン大元帥の寛大な心により、我が人民経済の復興発展のための援助をいただくことになりました。スターリン大元帥、万歳。」(金日成)

スターリンの死後、その独裁政治の暗部がソビエト共産党によって暴かれる「スターリン批判」が巻き起こり、第二次世界大戦を勝利に導いたスターリンの歴史的評価は地に落ちました。しかし、現在のロシアでは再びスターリンの評価が高まっています。プーチン大統領は、スターリンについてインタビューを受け、こう語っています。

「スターリンがこの国を率いた30年間、ロシアは劇的な進歩を遂げた。それは疑うべくもないことだ。また我々はドイツとの戦争を勝ち抜いた。誰が何と言おうと、犠牲者が多すぎると言われようと、勝利は得られたのである。祖国を勝利に導いた人びとに、石を投げる権利は誰にもない。」

この番組の映像を通して見る、ムッソリーニ、ヒトラー、スターリンが生きた時代の空気は、現在と重なるものがいくつもあります。今、世界各地で国家主義を掲げ強力なリーダーシップを持った指導者が現れています。二度と悲劇を繰り返さないために、今こそ民主主義の力が問われています。

(NHKエンタープライズ エグゼクティブ・プロデューサー 伊川義和)

番組内容

映像の世紀プレミアム 第9集「独裁者 3人の“狂気”」

世界を恐怖に陥れた3人の独裁者の素顔。ファシズムを生み出し「ローマ帝国」の復活を掲げたイタリアのムッソリーニ。民主主義に希望を失った大衆の支持を集め、偉大な指導者とたたえられた。ムッソリーニにあこがれたのが、ドイツのヒトラーである。ムッソリーニと初めて会った時、ヒトラーは涙を浮かべたと言う。そのヒトラーが宿敵と定めたのが、ソビエトのスターリン。2人の独裁者の憎悪は、4000万人もの犠牲者を生んだ。

出演者ほか

【語り】山田孝之,山根基世

チャンネル

  • 2018年6月16日(土) 午後7時30分(90分)
  • 2018年8月5日(日) 午後3時00分(90分)
  • 2019年3月11日(月) 午前0時00分(90分)

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