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テロップの文字デザイン

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こんにちは、番組「デザインあ」の文字デザインを担当しています、林里佳子です。

文字デザインを担当するデザイナーとしては2代目になります。
今日はみなさんに、「デザインあ」のテロップの文字デザインについてご紹介したいと思います。

まずは文字の形について。
テロップで使われている文字を観察してみると、縦横の線の太さが大体同じで、抑揚があまりない均一な線でできていることに気がつかれるでしょうか。こうした書体はゴシック体と呼ばれます。「デザインあ」の、“いろんな視点で身の回りの物を観察してみる”というコンセプトや、子供から大人まで幅広い層の方々に見て頂きたいという思いから、テロップには、筆文字のはねや払いや縦横の線の強弱といったニュアンスを持つ書体(明朝体と呼ばれます)ではなく、ニュートラルな印象で対象を限定しないゴシック体が選ばれました。さらに、親しみやすい柔らかな印象を持ちつつ子供っぽすぎないように調整した番組専用のオリジナルゴシック体を作り、テロップごとに文字組みをしています。

次にご紹介したいのが、文字間(もじかん)についてです。
文字間とは、文字と文字の間の空き具合のこと。ちょっと飛躍しますが、みなさん、小学校や中学校の体育館や校庭で、「前ならえ!」で一列に並んだ時のことを思い出してみてください。前後の人との距離が近すぎると、ぎゅうぎゅうで息が詰まりそうでしたね。逆に間が空きすぎていると、他の人がすいっと間を通り抜けてしまったり、なかなか真っ直ぐな列にならなくて、先生に注意されたりしませんでしたか? きちんと真っ直ぐで、並んでいる人にとっても心地よい列を作るためには“ちょうどよい間隔”というものがあったと思います。それと同じで、文字同士にも“ちょうどよい文字間”が必要です。文字同士が詰まりすぎていても読みにくく、離れすぎていても間延びして言葉としての違和感がでてきます。
「デザインあ」のテロップとして、私達は、
「小さな子どもたちにも親しみやすく、読みやすいだろうか」
「子どもたちが口に出して読んだ時にも心地よい、ペース感、リズム感」
「デザインあ」のテロップとしての個性もあるだろうか」
というようなことを考えながら文字間を検証しました。
そうして落ち着いたのが、文字同士の間をちょっとだけ空け気味にした、今のテロップの文字間です。

まとめると、オリジナルのゴシック体と独特の文字間が、「デザインあ」のテロップの特徴といえます。

次に番組をみて頂く際に、このことをなんとなく思い出しながら見て頂くと、また違った楽しみ方をして頂けるかもしれません。そして、番組だけではなく、身の回りの文字について、文字の形や文字同士の関係性にも注目してみると、今まで気がつかなかったものが見えて来るかもしれません。ありとあらゆる所に文字がありますから、毎日が発見と驚きの連続になるかもしれませんね!

では、これからも番組をどうぞよろしくお願いいたします。