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あブログ

制作スタッフによる現場日誌

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不思議な写真。

 

imura1.jpgのサムネイル画像

街はもう冬の装い、あっという間に年末を迎えます。
「今年も早かったなぁ」、「まだ、やることがあったのに」など思っている方もいることでしょう。
そんなことはちょっと忘れて、このような不思議な写真を撮ってみませんか?
特に、今の時期はクリスマスに向けてきれいなイルミネーションが街中に広がっています。 

「この写真、なんだこれ~」と思って方に教えましょう。
まず、マニュアル機能(Mのマーク)がついているデジタルカメラを用意しましょう。
スマートフォンをお持ちの方は長時間露光ができるアプリがありますので、そちらを利用するのも良いでしょう。
シャッタースピードを2秒、3秒と設定してください。
絞りはf8、f11などと絞り目に設定します。
なぜかというと、イルミネーションのようなあかりの光源は明るく映ってしまします。
白っぽく映り、色が出てこない。
準備が出来たら、いよいよ撮影です。もちろん夜です。
シャッターボタンを押しながら、ここが大切。
くるくる回しながら、自分が思った写真になるように設定を変えながら撮影しましょう。

imura2.jpgimura3.jpg

信号機、自動車、街灯、ビルのあかり、または、デジタル時計やテレビの赤や緑の小さなランプ、周りを探せばいろいろな“あかり”を“観察”することができます。

さあ、カメラを持って思うように“デザイン”してはいかが。(笑)

照明ってなーに!?

imuraphoto.JPG

 「ひかり」と「あかり」みなさんはこの言葉の意味をどのように区別していますか?
えっ、いきなり、理科の問題???
“同じじゃないですか”と思う人もいると思いますが、いやいや、それは違います。
一言で云えば「ひかり」は自然から生まれてきたもの、その主役となるのが太陽です。
一方、「あかり」は人の手によって作られたものです。
私たち照明マンは、その言葉の意味にこだわりを持っています。

 主役となる太陽光は一体どんなものでしょう。
わたしたちの身近な存在であることは言うまでもありません、日中の太陽光はすべてを照らします。それは明るく、時にはまぶしく感じられます。
季節の移り変わりや一日の時間の変化によって、その表情が変わります。
真上から降り注ぐ夏の太陽光は、ギラギラと輝き、暑さをも感じさせられます。
冬の太陽光は、建物や人の影を長く延ばせ、ちょっと悲しくでもどこか暖かさを感じ取ります。
東から昇る太陽は、一日の始まりです。さあ、がんばろうという気持ちになり、つい拝みたくなってしまいます。(笑)
色の変化も様々、赤色や黄色と、オレンジ色といえば、西に沈む夕日がイメージされます。何処か寂しさを感じます。
見上げると、明るい空の色がだんだんと暗くなりやがて夜を迎えます。
夜になると太陽光は無く、闇の世界が続きます。月が出ていたらそれは微かな光です。
また、曇りや雨、雪の日は雲が太陽を覆い、その光は柔らかで影のないひかりになり、ときには冷たさをも感じさせます。
 さて今度は、みなさんの家の中へ入ってみましょう。
窓から入る太陽光はどうなっていますか?
部屋の中を明るくします。障子やカーテンから差し込む光は柔らかさを感じます。
居間、台所、寝室、玄関など部屋ごとに明るさは違います。当然、入り込む光によって部屋の印象が変わって見えます。
夜になると家の中は真っ暗で見えません。
そこで登場するのが「あかり」です。
 「あかり」は人に手によって作られたものと言いました。
その昔、人類は火をおこし闇の世界をなくしました。
灯明、ろうそく、行灯などを作りだしこれらが照明器具の走りとなったのです。
それが「あかり」なのです。
今日、わたしたちの生活が満たされているのは、もちろん“電気”が発明されたからです。その力は偉大で、無くてはならないものになっています。
そのおかげで暗くなっていた夜の部屋が「あかり」で照らされます。
かつて闇の世界であっただろう、わたしたちの街は今や車のヘッドライトが流れ、広告などのサインが点滅し、あらゆる「あかり」でライトアップされています。
「ひかり」と「あかり」、みなさんにはどのように感じられたでしょうか。

“しょうゆさし”から始まった「デザインの観察」はネジ、ふろしき、机、花、ボールに電動工具、和菓子、すし、などなど、いろいろなテーマが盛りだくさんです。
撮影をしている私たちも、いろいろなテーマに出会いカメラを覗いて観察していくうちに新たな発見に遭遇します。次にどのようになるか、楽しみにもなります。
デザインの観察はテレビスタジオで撮影しています。
白い背景に被写体をおき撮影していきます。照明はというと、柔らかなあかり、太陽光が障子を通して差し込むように照明をしています。
明るく柔らかなあかりが包み込み、被写体の表情をとらえます。
その被写体の持つ表情を最大限に生かすこと、つまり、映像を通して伝えることが“観察”における照明の役割です。
 “画家は白いキャンバスに描く”、“照明マンは黒いキャンバスに描く”と古くから言われています、白いキャンバスに絵の具で描いているのに対して、照明マンは黒い、つまり“闇”の世界に“あかり”を使ってその情景を表現しているのです。

 照明をすることは、「あかりでデザイン」することなのです。
みなさんも「ひかり」や「あかり」に触れて見て下さい。
何か新しい発見がありますよ。