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制作スタッフによる現場日誌

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  2. 2017年5月

どうにか間に合わせること

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最近の世の中はとても便利になりました。
あっちもこっちもコンビニ、100均。
しかし!
どんなに便利な世の中でも、やっぱり出てくる困った状況…。
みなさんも経験ありませんか? 

例えば
あなたはピクニックにでかけました。
レジャーシートを敷いてさあ楽しいお弁当、というまさにその時に突風が!
あなたならシートが飛ばされないように何を置きますか?
くつ?
ペットボトル?
それとも自分が端っこ座っちゃう? 

最近の私の場合は
打ち合わせに行く時間ギリギリにノートパソコンのカバーが見当たらず、とても困りました。 

日常生活する中で、私たちはよくそういった困った状況に見舞われます。
ところが、意外と私たちはその場をどうにかこうにかうまく切り抜けています。
どうやって切り抜けているかというと、
うまく間に合う形、重さ、大きさなど、必要十分な機能をフル回転で吟味して、実行してるんですよね。
(そしてそれが成功したとき、ちょっとした喜びにもなります。私は超嬉しいです。) 

そう思うと、私たちはものの機能やデザインについて、わりとちょくちょく考えながら生きているようです。普段何気なくやっている、どうにかこうにか切り抜けることは、デザインを知る上で実はとても重要なのですね。

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さて
間に合わせる、というコーナーでは
キャストに照英さんをお迎えし、
さまざまな困った状況から、間に合わせでうまく切り抜けていただきました。 


間に合わせるための機能をよりわかりやすく見せるために、
成功アイテムと失敗アイテムを用意しています。
「しおり」の回では、成功アイテムはペンやレシートなど 失敗アイテムはりんごでした。
失敗アイテムは一瞬で無理そうだなと思えるものが多いです。

 多分照英さんも、これはどうよ?と思いながらやってくださっていたのでしょう。
失敗シーンは自然と「だよな。。」と言葉が漏れていました。
でもそれがとても自然でよく、成功したときの喜び方も非常に気持ちよく
日常の一コマという自然な設定と、不自然な状況を明るくきれいにつなげてくださいました。 

そんな照英さんが奮闘するこのコーナー、
普段の自分の困った、を思いうかべながら見ていただけると面白いですよ。


さて、先ほどの私の困った体験で
ノートパソコンのカバーが見当たらず困った私はどうしたかというと
急いでいたので枕カバー(洗濯済み)に入れていこうとしたら相方に見つかり止められました。
これは、場にそぐわないということで失敗例ですね。難しい。

祝! もんスペシャル放送に寄せて

「もん」コーナーを演出している荒木です。

毎回このコーナーは、
“にっぽんに古くから伝わる、もん。“というナレーションで始まります。 

もん。
わたしはこの言葉の響きが気にいっています。
“紋”ではなく“もん”。
平仮名にして読んだ方がリズムを感じるんです。
それに、漢字より可憐で愛らしい感じがしませんか?
そう思って、ナレーターの渡辺篤史さんに読んでいただく原稿には、
必ず“もん”と表記してお渡ししています。
渡辺さんの声は、なんとも魅惑的なバリトンです。
紋という気品溢れるデザインに寄り添いながら、
愛着も感じられるように“もん”と読んで頂いています。 

さてきょうは、番組ではお伝えできない紋の美しさをご紹介します。
作図途中の姿です。

mon_araki_1.jpg

これは 今制作中のある紋(ヒントは 鳥)の作図ですが、
円が幾何学的に、リズミカルに交わっている様子はそれだけで美しい作品です。
番組では、どの円のどの部分が使われて紋になっているのか“細部”を紹介しているので、
作図の全容までは中々お見せできないんです。
こちらも、ある紋を描く途中の様子です。

mon_araki_2.jpg

わたしには 紋 が楽しく遊んでいるようにも見えてきます。

円と線で、どんなものでも描き出す紋。
描き方に一定の基準はありますが、
ディテールは絵師のセンスと力量に委ねられています。
菊なら菊、鶴なら鶴、でも全部同じカタチではないんです。
番組でお世話になっている絵師・波戸場承龍さんは、
ときどきこんな風に呟きます。
「それは、俺のカタチじゃない…」
紋帳(たくさん紋が掲載された事典)の中から選んで図案を決めていますが、
そこに描かれているのは標準的な目安に過ぎません。
葉や花びらの可憐さ、鳥の目の優しさ、広げた翼の躍動感…
円の大きさや重ね方を調整してニュアンスを出し、
“承龍菊”、“承龍鶴”を描いているんです。
「俺のカタチじゃない…」という言葉を初めて聞いたとき、
正直とても驚きました。
だって、わたしの周りにある「俺の…」は、家とか、嫁とか、ハンバーグとか…
いや失礼しました。
もちろん分かるんですよ。
作家に自分の文体があるように、
サッカー選手に自分のプレースタイルがあるように、
紋の絵師という名のアーティストに自分のカタチがあるのは当然です。 

にっぽんの至る所にある紋は、
そういう人たちが作っているんです。 

もんスペシャル放送予定
5月13日(土)/5月27日(土) 午前7:00~  NHK Eテレ

5月18日(木)/6月 1日 (木) 午前11:15~ BSプレミアム

15分の番組の内、大半を“もん”で埋め尽くすというスペシャル回です。
ぜひご覧ください。

 

 

ぽっかぽかロケ

sentou.jpg

今回のデザインの見学は銭湯♨
東京下町に多い宮造りの銭湯を探して“見学”させていただきました。 

下町はさすが人情の街、銭湯の外観などを撮影していると色んな人が話しかけてくる。
「寒いのに大変だね〜」
「俺を映してくれ〜」
「昔の銭湯はな、あーでこーでこーだったんだぞ〜」
などなど。
とても皆さんあたたかい。
あとなぜかドリンクをよくくれる。2日間で5本も頂いたこともあった… 

銭湯の見学はお風呂に入らずとも心がぽっかぽかになる楽しい撮影でした!

 

ちなみに写真の「ぬ」の板は、
「ぬ」+板→「ぬいた」→栓を抜いた→閉店、の意味。
反対は、
「わ」+板→「わいた」→湯が沸いた→開店、です。

 

「デザインの見学 銭湯」 放送予定
2017年5月6日、20日(土) 7:00~7:15 Eテレ
2017年5月11日、25日(木) 11:15~11:30 BSプレミアム