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制作スタッフによる現場日誌

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  2. 2016年9月

ぎりぎり

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「ガマンぎりぎりライン」というコーナーについてお話します。
このコーナーは「しきい値」を切り口にして、値の変化によって物事が遷移していくさまをとらえています。

「しきい値」を英語で書くと「threshold」で、スレッショルドと発音します。日常でスレッショルドなんて言葉を発する機会はまず無いと思いますが、僕はこの言葉の音やスペル、そしてこの言葉の持つ意味がなぜかとても好きです。そういう背景もあり、いつの日からか「しきい値」を切り口にした映像を作ってみたいなぁとぼんやり思っていました。

そんなことはさておき、「しきい値」とは、連続する二つの異なる状態Aと状態Bがあって、そのAとBの境目となる値のことです。その値を越えると状態がAからBに変化したり、逆にそれ以下だと効果や反応が現れないようなことを言います。

 例え話ですが、住宅街を歩いていると外をブラブラしていたり、昼寝している猫がいますよね。ちょっと近づくとこっちを凝視して構え、さらに近づきすぎると、そそくさと逃げてしまいます。そういった猫は自分の中に相手を脅威かどうか判断する、自分と他者との距離のパラメータ(値)を持っており、こちらが不用意に近づいてしまってその「しきい値」を越えてしまうと、危険→逃げる、という結果が待っています。

逆に、そんなギリギリのラインを攻めずに「ちょうどいい」パラメータを探れば、変化を抑え安定を維持できる、という見かたもできますね。

そういった視点で日常のいろいろ物事の変化するさまを観察してみると、その変化のきっかけとなる「しきい値」が存在していることに改めて気付くはずです。
みんなも自分オリジナルのスレッショルド、探してみてね!

ただひたすら見にいってくる

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みなさん、9月も中盤になりまして、だんだん秋になってきましたね。
既に始まりました秋の新作回、みなさん、見て頂けたでしょうか?
実はまだ1コーナーだけ、夏からこの秋にかけて制作中の、まだ終わっていないコーナーがあります。
「デザインの見学」です。
恐らく見学至上最も移動距離が長い回になるかと思います。

見学はとにかく、現場に行きます。テーマとなる対象がある場所に足を運びます。ええ、なにせ見学ですから。とにかく、ひたすら見にいくわけです。放送されているのはごく一部で、その倍、いや実は倍以上の場所へ行っているんです。


事前にチェックしていかないのかって?もちろん、良さそうだな、と思う場所の当たりはつけます。今までの経験や、リサーチなどの情報で絞り込んでいくわけです。わけですが、、、行ってみるといろんなことがあるんですよね。


以前「都市と水」をテーマにした回を作りました。ひたすら、噴水を見に行ってきました。行くと思うんですよ、

「あれ、おもってたんと違う」と。

まずはスケール。
「わ。でっかい。」とか、「あれ、ちっさいな。」とか。
他人の目を通した写真や映像ではなく、現場に行くと、自分のスケールで見たり、体感することになります。やっぱりその場所に立ってみると感じ方が変わるんですよね。


また、見に行くわけですが、身体ごとその場所に置いているので、視覚以外の情報もいっぱい入ってきます。
晴れの夏の日、太陽の光がキラキラしている公園。キャッ、キャッと遊ぶこどもの声。風が吹くと緑のいい香り。
樹木に囲まれた広場にある噴水。(しかも、私、ここまで来るのに駅から30分歩いた、、)なんて場所だったりすると、
すごくステキな場所、噴水を見つけてしまったんだ!と浮かれるわけです。ところが、浮かれて撮った写真を後でスタッフに見せると愕然とすることがあります。
全然ステキじゃない、、
私の写真からはこどもの声も聞こえないし、風も感じないし、ましてや私が30分歩いてやっと辿り着いたことなんて、知ったことではないし、、(因みにこの噴水はボツになりました、、、)


私たちが映像を作るときは、こうしたその場所でしか体感し得ないことを、視覚情報にどうやってのせて、よく見せるか、試行錯誤しています。そこには様々な技術があるのですが、いろんな場所へ足を運んでみて思うのは、


やっぱり現場に行ってみないとわからないことがあるなあ、

ということです。
なんとも、、そんなこと行く前からわかってるよ!ってな話ですが、沢山ボツを出してしみじみ思ったんです。

「デザインの見学」は現場に行って、邪魔にならないように、カメラを構えてじっとその場所、そのものを見ています。言ってしまえば、それだけなんですが、ボツの数だけできあがるコーナーの面白さは高まっている、と信じて締め切りぎりぎりまで制作しています。

みなさま次回の「デザインの見学」お楽しみにしていてください!

あ、最後に、だから、行きたいところにはどんどん、行くといいと思うんです。
絶対に「おもってたんと違う」ことはあるし。一生に行ける場所、見れるものの数は限られてますから。
夏休み、終わったばかりですけどね、、、