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制作スタッフによる現場日誌

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  2. 2015年9月

しゃべっちゃえばいいじゃない

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自分の頭のなかで考えていたアイデアを、現実に目に見えるかたちにする。
すごく楽しい作業です。そして、なかなか難しい作業でもあります。
 
番組ではいろんな作家さんがアイデアを出し、様々なコーナーをかたちにします。
あんなコーナーがあったらいいな、こんなコーナー見てみたいな。
アイデア出しの会議って、楽しいんですよね。
みんなで想像しながら、ニヤニヤしながらやっております。
 
ただ、大変なのは、そのアイデアを実際にどうやってかたちにするかというところで、、、
現実にはいろんな困難がでてきます。それは、撮影技術的なことだったり、予算の問題や制作時間が間に合わない、といったことだったり、様々な制約があります。
この現実のハードルを乗り越えていく作業が、とても難しいのです。
難易度が高ければ、もちろんできあがった時の喜びも大きいですが、なんともその制約が嫌になることもあります。
(そして、難易度とできあがった作品の面白さの関係は全く別ものだったりするんですよね、、、これも困難と面白さのひとつではありますが。)
 
ある時、制約問題が嫌になって考えました。
 
ああ。もう、いっそ、全部口でしゃべって説明しちゃえばいんじゃないか。
 
落語みたいに全部しゃべってしまえば、どこにでも行けるんじゃないかしら。
例えば、宇宙まで行っちゃうとか、距離的なハードルの高さもクリアできるし、
人のからだの中に入ってみる、技術的に難しいことも楽勝。
過去にいったり、未来にいったり、時間を操作することも可能で、
ものに乗りうつって、もの目線でしゃべることもできる。
 
そうです。実は、ものが落語家さんのからだを借りてしゃべる「たぬき師匠」、そんなことからできました。
 
写真は憑依の練習をしている落語家の立川吉笑さんです。
おろしております。
ちょっとした動きも修正をいれつつ、言葉を選んで、選んで、「もの」を自分のからだにおろしています。
 
しゃべっちゃえばいいじゃない。
なんてことで始まりましたが、またそこにはしゃべって伝えるためのハードルが出てくるんですよね。
文字数の問題や、言葉の難易度や、演技する力も重要になってきます。
その一つ一つを乗り越えて、聞いている人にちゃんとイメージを伝えられる落語家さんの話す技術って凄いなあ、と思いました。
 
さて、先日、撮影し終えた「たぬき師匠」は、宇宙に行って、身体のなかに入って、何年もの時間を使う、しゃべることだからできるネタがでてきます。
放送されるのは、だいぶ先ですが、面白いのでどうぞご期待ください。