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あブログ

制作スタッフによる現場日誌

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  2. 2014年11月

身と蓋

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その①

解散?かいさん?カ・イ・サ・ン?うーん?
カ、観察して、感じて、考える。
イ、いとおしくて、慈しんで、一緒に(ほぼ4人 岡崎、宇賀神、中村、内堀)
サ、探して、触って、サボって(ほぼ1人 内堀)
ン、んっ?って閃く。
解散の カ・イ・サ・ン。ていう、身のない話。

その②

私は本を読むことが好きである。
人はそれを本の虫とか言う。
もちろん、虫の本も好きである。

彼はバラス(分解)ことが好きである。
人は彼を解散者と呼ぶ(呼ばねーか?)。
世にある形ある物、無い物さえ、ニヤリと小間切れ、いや粉微塵にしてしまう。
そして、そのバラシの作業時間はべらぼうなのである。
その時間を共有して、私はひたすら本を読む。彼はひたすらバラシ続ける。
そして楽しい時間は、続く・・・
という、蓋も無い話。

ふたつ合わせて、身も蓋もない話。って事でどうでしょう?お粗末さまでした。
お後がよろしいようで。

追伸
彼、岡崎智弘の頭の中を解散してみたいのは私だけでしょうか?
絶対に僕らの脳内構成物質とは違うなにかが発見されると思うのだが・・・

みつける楽しさ

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ファインダーを覗いてフレーミングする撮影が好きです。

【デザインあ】オープニングのために撮影する被写体は、ほとんどのものが日常生活の中に溶け込んでいますが、時々見つけにくいものがあります。

最近では、「警笛ならせ」の標識。

手がかりは東京都小金井市の町名と、標識の写真だけでした。
写真の片隅に、鉄道の線路沿いでよく見かけるコンクリートの杭と草むらが見えました。

似たような風景の場所にたどり着いたものの、標識はありません。

「あぁ、昔あったのに、今はなくなっちゃったのかも・・・」と、あきらめかけたその時、見つけた交番で尋ねてみると、「この場所なら、わかります。標識は北を向けば目に入りますよ。」とのこと。

標識が交差点の角に桜の木に隠れるように立っていました。

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自分では見通しの悪いカーブに標識があると思っていたので、すぐ近くまで来ていたのに見つけることができなかったのでした。
まさか、都内の住宅地に「警笛ならせ」があるとは思ってもいませんでしたが、そこは公園と鉄道と野川に囲まれた住宅もない場所でした。

【デザインあ】オープニングでは、身近でよく見かけるものを撮影しています。 日常をフレーミングして、 カメラのアングルを決めることは、選択肢の中から不要なものを捨てて、最後のひとつに減らしていく作業です。それは自分自身が映り込むような感覚です。

時間を操るのは面白い!

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私は「デザインの観察」の編集を担当しています。

編集とは撮影した映像から重要な部分を選び分かりやすく繋げて行く作業です。このコーナーはテロップによる文字の説明もありませんし、ナレーションによる声の説明もありません。ですから撮影された映像素材を一つ一つ上手に順番を組み合わせないと観ている人が混乱したり飽きたりしてしまいます。最後まで観て貰うためには様々な仕掛けをしなければいけません。

観察のコーナーではたくさんのスタッフが集まり1日掛かりでスタジオ撮影されます。撮影素材の長さは平均すると約2時間あります。この2時間もある素材の中から重要な部分だけを繋ぎ合わせて約2分にまとめて行きます。

編集を始める前にNGカットを含めた全ての素材を観ながらグループに分類していきます。撮影現場でNGだと思っていたカットが使えたり、OKだと思っていたカットが実は使えなかったりする事もあります。ですから基本は全ての撮影素材を観なければ行けません。まさに観察です(笑)写真素材を含めた2時間の素材を頭の中に全てインプットしてから、映像の設計図である絵コンテを見返します。絵コンテ通りに行く予感がする時もありますし、うまくはまらないなーと思う時もあります。この判断は長年の経験から学んだことです。大まかな編集プランを頭に浮かべ、記憶した映像素材から曲のリズムに合わせてどのように組み上げて行くかを考え、試行錯誤して編集して行きます。

先ほど編集は時間の繋ぎ合わせだと言いました。異なる時間の素材を組み合わせ、分かりやすく且つ興味を湧かす気持ち良い編集をしなければなりません。それらの映像素材にはちょっとした時間の仕掛けがあります。

その仕掛けは撮影から始まります。このコーナーで使う仕掛けは大まかに3つです。

 

・  スーパースロー撮影

・  コマ撮り

・  タイムラプス

 

スーパースロー撮影とは1秒間に1000コマとか2000コマ以上で記録する撮影の事を言います。通常のテレビ撮影では1秒30コマで記録しています。ですから実世界で1秒の出来事を2000コマで記録して再生すると約66倍スローになり1分以上の映像になります。例えば水風船が割れる瞬間をゆっくりと観られるようにしてくれます。スーパースローは気持ち良いのでずーっと観ていられるのですが、同じ物を1分も見せるわけには行かないので2〜3秒の見せたい部分だけを切り出します。観察のコーナーでは木に穴を開けていく電動ドリルの高速な刃の動きや競輪選手が高速にペダルを漕ぐ足の筋肉の動きなどを見せるためにスーパースローを使用しています。

また通常の何気ないものも秒間60コマの2倍スローで撮影しています。一見無駄に思うかもしれませんが、通常スピードにするか2倍のスローにするかを編集時に選ぶことが出来るのです。

歩く動作やちょっとした表情を2倍のスローで観ると動きがよく見えて気持ち良いのです。

コマ撮りとは1コマ1コマ少しずつ物を動かして1枚1枚をカメラに記録し、後で全て並べると一連のアニメーションになっている撮影方法のことです。撮影者が自由に見せたい所を強調出来るので物の変化がよく分かります。

岡崎さん担当の「箱」の回では箱を自由自在に変化させるアニメーションが見所です。和菓子の種類がどんどん増えていくといった単純な映像から物がどんどん移り変わっていく複雑なアニメーションまで作れるのがコマ撮りです。

タイムラプスとは一定の時間をあけて動きや変化を1枚ずつカメラに撮影し、長い時間を短縮して記録する撮影方法です。例えば、花が咲いていく様子や夜空の星の動きなど長時間観ないと変化が分からないような物に適しています。観察では「チョコレート」が溶けていくところで使用されています。「デザインの見学」の「あかり」の回では全編タイムラプスを使用しています。約6万枚もの写真素材から編集しました。撮影者平本さんの力作ですね(笑)

このように時間を伸ばしたり間引いたりして人間の目では体験出来ない時間を撮影で作り、編集でまとめているのです。

さらに編集作業でも時間を操作しています。それは「早送り」です。

和菓子細工は時間がかかる作業なので早回しを使っています。ただ単に早回ししても綺麗な動作に見えないので、ポイントを探し出して細かくカットを分割してから早送りしています。さらに和菓子にハサミを入れるタイミングと曲のリズムを合わせて単調な作業を楽しくみせる工夫をしています。5秒のカットに1時間以上掛けることもあるのです。楽しいから良いのですが・・・(笑)

このように撮影と編集で時間を操作して映像を作って行きます。映像にはリズムが必要です。テーマ曲のリズムに合うように調整して行くことで、より観やすく変化するのはいつも不思議で気持ち良いです。

テレビドラマなどでは、昼の街のカットの後に1度夕日を挟んでから夜の屋内カットに繋げるといった時間経過を表現するカットが入っている場合がよくあります。いつも何気なく観ている映像を「観察」してみて下さい。そこには時間を操作する技術がたくさん詰まっているはずです。

 

1mm

 

こんにちは

「デザインの観察」に度々登場する、桔花(きっか)です。

私の目から見た「あ」の撮影現場を少しお話したいと思います。

私はみんなが作り上げたデザインに操られる係です。

 

風呂敷を包んだり、いろんな傘をひらいたり、いろんなコップから水を飲んだり…

 

はじめの頃は、1mm、1秒に泣かされました.
そう1mm、1秒の世界なのです。

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このモニターで正しい位置に立っているか、
前のシーンときちんと繋がっているか確認しながら撮影をしていきます。

例えば#14 傘 はいろんな傘を1本1本開いては変え、また開く。
その開いてる位置がズレてしまっては台無しです。

本当に細かいところなのですが、
たーくさんの時間と、その細かさがあの流れるような何分間を作っているんです。

ひとつひとつ細かく撮影したモノが繋がった「デザインあ」の放送を観て衝撃を受けた時を今でも覚えています。
今ではこれらはどのように変身するんだろうと一視聴者として毎回撮影しながらわくわくさせられます。

 

この番組に関わっているすべての人たちが"妥協"という言葉を知らない。
そんなストイックでユニークな「デザインあ」の撮影現場が大好きです。

 

私も日々、レベルアップ!
1mm、1秒 どんと来い です!

 

(ちなみにお気に入りの歌は『まるとしかく』です)