短歌の時間 過去の作品

2021年04月13日 (火)

4月13日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

一昔先へと続く哀しみはあの日のままに止まった時計(宮城県岩沼市 西尾律子さん)

キュキュッと鳴く鳥かと思い耳すますバスケシューズと床との音に(宮城県石巻市 繭子さん)

川えびに網を沈める春休み母子のこゑの澄み通りけり(仙台市 斉藤栄子さん)

洗濯機今日は機嫌がいいらしい終了の唄やけに長くて(佐賀県唐津市 寿々さん)

制服の胸ポケットにさすクローバー希望に向けて歩みだす春(仙台市 横溝麻志穂さん)

 

添削歌

【原作】公園に誰も乗らないぶらんこが揺れる春風乗っているのか

【添削】公園の誰も乗らないぶらんこが春風乗せてゆうらゆらゆら

~添削のポイント~

主語に対して述語をよく吟味しましょう。

「揺れる」が「ぶらんこ」なのか「春風」なのかわかりやすくしましょう。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:26 | 固定リンク


2021年03月30日 (火)

3月30日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

微笑みが不老不死なる遺影の夫に好物供えてひと日を語る(仙台市青葉区 柏原ヒサ子さん)

この歳で突如来ました反抗期うざいうざいを繰り返した日(仙台市泉区 ゆっきぃーさん)

夕暮は長き夜をも連れてくる思い煩う夜明け待つ身は(仙台市泉区 片倉典子さん)

しわくちゃのまま放置した恋ごころ春の気配にアイロンかける(東京都板橋区 汐海岬さん)

中学の思い出に手が止まりつつシュレッダーする区切りの春に(仙台市青葉区 横溝惺哉さん)

 

添削歌

【原作】ふるさとは見知らぬ街と変り果て湾の青さが無情に迫る

【添削】ふるさとは見知らぬ街と変わり果て湾の青さが冷たく迫る

~添削ポイント~

熟語表現は見る側に感情を預けがちになります。

より具体的な表現で作者としての思いをはっきりさせましょう。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:51 | 固定リンク


2021年03月02日 (火)

3月2日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

おだやかな松川浦に御製碑の津波の傷をつつむ春風(福島県南相馬市 窓辺のカフカさん)

寝入りばな襲う地震に目の覚めて位牌と供物の落ち来るを見つ(仙台市青葉区 柏木ぽてぽてさん)

徘徊と通報されぬよう妻と朧月夜を連れ添い歩む(兵庫県明石市 小田慶喜さん)

聞くたびにイラつく言葉ありまする「違う」を「嘘」となんで言うのよ(栗原市 風太さん)

大切な鞄を持って行った人思い出たちを返してください(佐賀県唐津市 寿々さん)

 

添削歌

【原作】早春の芽吹きだしたる草の色が夜勤で疲れた目に突き刺さる

【添削】早春の芽吹きだしたる草の色夜勤疲れの目に突き刺さる

~添削ポイント~

上の句と下の句は助詞で繋げなくても良いときがあります。

今回は主語述語の関係になっており助詞が無くても伝わるので省きました。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:23 | 固定リンク


2021年02月09日 (火)

2月9日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

帰るべき帰れる家に還せない月命日の捜索虚し(仙台市青葉区 末の松山さん)

おしよせる黒き津波におびえつつたどりし里山は今も恋人(石巻市 八鍬政雄さん)

また一食作り食して片付ける厨エンジンまだまだ動く(仙台市太白区 畠山正博さん)

遠近にあらはれ出づるものの芽の春の気配に心和めり(千葉市 松田素風さん)

婆ちゃんを見舞うその日に婆ちゃんは爺ちゃんのいる天国に発つ(兵庫県明石市 小田虎賢さん)

 

添削歌

【原作】亡き夫をおりこみうたふ投稿歌ラジオの威力メール飛び込む

【添削】亡き夫をおりこみ詠いし投稿歌ラジオの威力のメール飛び込む

~添削ポイント~

時間の経過を大切にしました。

「うたふ」を「詠いし」と過去形にしました。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:51 | 固定リンク


2021年01月26日 (火)

1月26日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

出歩けぬコロナコロナに明けくれて疲れはてたと賀状の追伸(岩沼市 西尾律子さん)

世話好きの黄泉なる夫にちぎる餅もろもろ浮きてのどに詰まり来(仙台市太白区 斎藤栄子さん)

書き初めの文字は清水寺風に密と描いてばってんを打つ(兵庫県明石市 小田慶喜さん)

切り分けたケーキに乗ったサンタさん誰が食べるのジャンケンぽん(島根県松江市 猫また伯爵さん)

父逝きて母まで逝きて我が心がらんどうなりがらんどうなり(栗原市 風太さん)

 

添削歌

【原作】降り出した雪を見上げつ嘆息すふるさとは今如何な具合に

【添削】降り初めの雪見上げつつ息を吐くふるさとは今如何な具合いに

~添削ポイント~

短歌は耳で聴くことを前提に作りましょう。

「嘆息す」を「息を吐(つ)く」としてみました。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:25 | 固定リンク


2020年12月22日 (火)

12月22日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

悴んだ両手で包む湯呑茶碗こめ研ぐ度に母の真似して(名取市 森のみっこさん)

特大のため息続く年の瀬に区切りをつけた小さなプリン(東京都板橋区 汐海岬さん)

深まりし雑木林のもののけがこれぞとばかり木の実喰みおり(仙台市泉区 岩松紀子さん)

若き日に腹いっぱいに食わざるを悔やむ秋刀魚と鰰並ぶ(仙台市青葉区 柏木ぽてぽてさん)

風荒るる師走の浜に虎落笛悲鳴とも聞こゆ慰霊の塔に(仙台市泉区 猪狩勝見さん)

 

添削歌

【原作】風なくも山茶花の散るつぎつぎとそしてまた咲くやり直すごとく

【添削】風もなく散れる山茶花つぎつぎとそしてまた咲く庭の賑わい

~添削ポイント~

言葉の運びが滑らかな方が仕上がりが良くなります。

今回は唐突な擬人法を避け、情景を鮮明にさせてみました。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:53 | 固定リンク


2020年12月08日 (火)

12月8日(火)放送「短歌の時間」

特選歌

残り香という語に艶を見てしまう私はいけない大人でしょうか(兵庫県神戸市 野添まゆ子さん)

黙々と夜の痕跡掃き終えて国分町を朝へとかえす(仙台市青葉区 佐々木敦子さん)

木枯らしに揺るる屋台の赤提灯寄らずに通り過ぎるは難し(東京都大田区 素人さん)

寒風をものともせずに咲いたビワ目立たぬように私のように(さいたま市 関根一雄さん)

世界史に残るであろう此の年の日記の締めに「我慢」の二文字(名取市 ふじさきしゅうじさん)

 

添削歌

【原作】りんご食む兄弟みんな大好きで話も弾みよく笑ったり

【添削】好物のりんご食みつつ兄弟の弾む話にいつも笑った

~添削のポイント~

何に向けた形容かを明確にわかりやすくしましょう。

「りんご」が「大好き」で今回は「好物のりんご」としました。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:39 | 固定リンク


2020年11月24日 (火)

11月24日(火)放送「短歌の時間」

特選

児同士の意見合わぬか声高に頃合い見たり祖母の助っ人(仙台市泉区 岩松紀子さん)

やうやくに津波禍映像見入る今まぼろしのごと時間すぎゆけり(気仙沼市 吉田ヨシ子さん)

傘寿過ぎまだ夢に出る青春の日本晴れあり乱気流あり(愛知県常滑市 まさしさん)

言いそびれた言葉は風にとばされて拾えないまま過ぎていく日々(仙台市太白区 さとかさん)

国難に振り回されて距離をとる終息したら密になろうよ(静岡県清水町 柳谷益弘さん)

 

添削

【原作】こたつ点けそばにまだ居た扇風機用がないならしまってよ

【添削】こたつ点けそばにまだある扇風機用がないならしまってほしい

~添削ポイント~

作品を通して主役と誰に向けた言動かが不鮮明です。

第三者に指示をするトーンを統一させましょう。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:34 | 固定リンク


2020年10月20日 (火)

10月20日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

街路樹の朝な夕なの赤や黄の秋届けたる友の病室(仙台市泉区 岩松紀子さん)

もみ殻の中で冬眠したリンゴまたばあちゃんの思い出話(さいたま市 福多郎さん)

干柿の暖簾を仰ぎふるさとの浸み込むやうな寒さ楽しむ(兵庫県明石市 小田龍聖さん)

コロナ禍も猛暑の夏も台風も尋常ならざる今年の主役(仙台市青葉区 柏木ぽてぽてさん)

丑年は耐えて我慢の年なれど一歩踏み出す仙台初売り(名取市 ふじさきしゅうじさん)

 

添削歌

【原作】風に揺れコスモスなびき笑顔咲くふたりの間分け入るように

【添削】風に揺れなびくコスモス咲く笑顔ふたりの間分け入るように

~添削のポイント~

動作の重複は最小限にしましょう。

名詞を後に置いて動作を目立たなくしてみました。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:42 | 固定リンク


2020年10月06日 (火)

10月6日(火)放送「短歌の時間」

入選歌

日焼せし肌の寒さを感じつつ高き秋刀魚の一尾分け合ふ(兵庫県明石市 小田和子さん)

髪型をショートに変へて帰り来しはなやぐ顔の妻の立秋(仙台市青葉区 深谷みのりさん)

青春は雨に打たれて帰路二人小走りしながら楽しめる時(鹿児島県伊佐市 ももたろうさん)

ありったけ探すも出ないもどかしさ寸足らずだな我の語彙力(仙台市泉区 ゆっきぃーさん)

這い乍ら絡まり乍ら伸びてゆく連なり開くこぼれ朝顔(岩沼市 西尾律子さん)

 

添削歌

【原作】目に見えぬコロナに怯え目に見えぬ音楽に癒やされる日々日々

【添削】目に見えぬコロナに怯え目に見えぬ日々の音楽に癒されおりぬ

~添削のポイント~

短歌の定型に納める言葉選びを意識することが大切です。

言葉の順番の見直しを試してみましょう。

投稿者:ゴジだっちゃ!スタッフ | 投稿時間:18:40 | 固定リンク


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