風疹関連ニュース

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「先天性風疹症候群」の子ども確認 6年前の大流行後では初 2019年01月31日


妊娠中の母親が風疹に感染することでおなかの赤ちゃんに障害が出る「先天性風疹症候群」の子どもが埼玉県で1人確認されたことがわかりました。「先天性風疹症候群」の子どもが確認されたのは、平成25年の大流行にともなう患者以来、初めてです。

厚生労働省や埼玉県によりますと、今月、埼玉県の医療機関で男の子1人が「先天性風疹症候群」と診断されたということです。

「先天性風疹症候群」は、母親が妊娠中に風疹にかかることで、赤ちゃんの目や耳、それに心臓などに障害が出るものです。
去年、全国から報告された風疹の患者数は2917人と、現在の方法で統計を取り始めた10年余りで2番目に多くなっていて、「先天性風疹症候群」の発生が懸念されていました。

「先天性風疹症候群」の子どもが確認されたのは、患者数が1万人を超えた平成25年の大流行にともなう患者以来、初めてです。

平成24年から平成25年にかけての流行では「先天性風疹症候群」の子どもが45人確認され、このうち11人が生後1年ほどの間に亡くなっています。

専門家「妊婦は抗体検査を」

国立感染症研究所感染症疫学センターの大石和徳センター長は「去年の夏以降、首都圏を中心に風疹の患者が増加していて、今回、埼玉県で確認された先天性風疹症候群は、去年からの流行に関係していると思う」と指摘しました。

そのうえで、「今後、妊娠する可能性がある人は必ず、ワクチン接種をしてほしい。また妊婦の人は、妊娠がわかった時点で、パートナーなど家族と一緒に速やかに抗体検査を受けてほしい。仮に抗体が不十分であることがわかった場合、妊婦はワクチンを接種することができないので、妊娠20週くらいまでは人ごみを避けるなど予防を徹底し、周囲にいる家族もワクチンを接種するなどして、妊婦への感染を防いでもらいたい」と注意を呼びかけていました。

流行防ぐ活動をしてきた女性「本当にショック」

妊娠中、風疹に感染して生まれてきた娘を先天性風疹症候群のために亡くし、その後、流行を防ぐ活動を続けてきた岐阜市の可児佳代さんは、「先天性風疹症候群の赤ちゃんが確認されたと聞いて本当にショックを受けています。風疹は絶対に流行させてはいけないと改めて感じていて、そのためには流行の中心となっている30代から50代の男性にワクチンを接種してもらい、さらに女性は妊娠の前に2回のワクチン接種を受けるよう、強く呼びかけたいです」と話していました。

厚労相 男性の抗体検査など 環境整備急ぐ考え

根本厚生労働大臣は衆議院本会議で、風疹の感染拡大を防ぐため原則、無料で行う男性の抗体検査と予防接種を受けやすくするため、環境整備を急ぐ考えを示しました。

風疹が全国で流行し、今シーズン、感染者の中心が子どもの頃にワクチンの定期接種の機会がなかった39歳から56歳の男性であることから、厚生労働省は、この世代の男性の抗体検査と予防接種をことしからおよそ3年間、原則無料で行う方針です。

これに関連して、根本厚生労働大臣は、衆議院本会議で、「感染拡大防止のため速やかな対応が極めて重要だ。対象者の多くは働く世代なので、検査などを受けてもらいやすい環境を整えることが重要だ」と述べました。

そのうえで、各地の医療機関に加え、企業の検診などでも受けられるようにするため、調整を急ぐ考えを重ねて示しました。