風疹関連ニュース

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へその緒から風疹ウイルス遺伝子を検出 2014年12月23日

東京の国立成育医療研究センターが、最長で生後30年以上たったヒトのへその緒から風疹ウイルスの遺伝子を検出することに成功しました。
これまでは生後しばらくしてから子どもに難聴などの症状が出ても風疹が原因かどうか調べる方法がなかったことから、早期の診断につながると期待されています。

 

風疹は、妊娠初期の女性が感染すると、生まれてくる赤ちゃんの耳や目、心臓などに障害が出る「先天性風疹症候群」になるおそれがあり、おととしから去年にかけての流行では45人の赤ちゃんがこの症候群と診断されました。
しかし、難聴などの症状は成長とともに出てくることがあり、生まれてから時間がたつと風疹が原因かどうかを調べる方法がないことが課題になっていました。

 

国立成育医療研究センターの研究グループは、風疹ウイルスが妊婦から胎児にへその緒を通して感染することから、生後も保管されているへその緒からウイルスを検出できないか調べました。
その結果、先天性風疹症候群と診断された生後3か月から31年たった6人のへその緒から遺伝情報を伝えるRNAを抽出し調べたところ、すべてから風疹ウイルスの遺伝子が検出されたということです。

 

この方法が確立すれば症候群かどうかを早期に診断することができ、将来的には治療方法の開発にもつながると期待されています。

また、先天性風疹症候群は来月から小児慢性特定疾患に指定され、症候群と診断された患者には医療費が補助されることになっていて、補助を受けるうえでも今回の方法が役立つと期待されています。

 

研究グループの国立成育医療研究センター耳鼻咽喉科の守本倫子医師は「診断されていない先天性風疹症候群の患者は大勢いると思う。難聴などの原因が分からない患者に、今回の検査法を使って診断することで、社会的、医療的な支援につながれば」と話しています。

 

へその緒を提供した岐阜市の可児佳代さん(60)は、娘の妙子さんを妊娠中に風疹に感染し、妙子さんは心臓の重い障害が原因で13年前に18歳の若さで亡くなりました。
娘のへその緒から風疹ウイルスが検出されたことについて、可児さんは、「やっぱり風疹だったと改めて思うのと、時間がたってもウイルスが消えないという驚きがあります。なんで難聴になったんだろうと悩んでいる方は多いので、検査などさまざまな手立てを受けられるようになればいいなと思います」と話しています。