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とう痛の原因物質特定 新薬に期待

2019.08.24 :

神経が痛みを引き起こし続ける病気で、国内に600万人の患者がいると見られる「神経障害性とう痛」について、痛みの原因となる物質を大阪大学の研究グループが突き止め、新たな治療薬の開発につながることが期待されています。

研究を行ったのは、大阪大学大学院医学系研究科の、山下俊英栄誉教授らの研究グループです。
神経障害性とう痛は、体に痛みを伴う発疹が出る帯状ほう疹や糖尿病などの病気によって、末しょう神経が傷つけられ、わずかな刺激でも激しい痛みを感じる病気で、国内で600万人の患者がいると推定されています。

激しい痛みを感じるのは、神経が異常に興奮することが原因ですが、そのメカニズムはよく分かっていません。

研究グループでは、末しょう神経が傷つけられた際に増加する、特殊なたんぱく質に注目しました。
実験で、このたんぱく質をラットに投与して反応を調べたところ、ふだんは痛みとして認識しないわずかな刺激でも、痛がるようになりました。

一方で、痛みを感じやすくしたラットに、このたんぱく質が働かないよう抗体を投与すると、痛みを感じにくくなりました。
研究グループによりますと、これらの結果から、このたんぱく質が神経を異常に興奮させ、激しい痛みを引き起こす原因になっていると考えられます。
山下栄誉教授は、「通常の感覚が増幅され、痛みになってしまう仕組みに関わる物質が特定できたので、これを標的にした新薬の開発が可能になる」と話しています。

※掲載された論文はこちらから(※NHKサイトを離れます)
https://doi.org/10.1523/JNEUROSCI.0295-19.2019

記事の内容は作成当時のものです

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