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キンギョの全遺伝情報を解読

2019.07.02 :

日本人にとってなじみが深い、キンギョのすべての遺伝情報の解読に、大阪大学などの研究チームが成功しました。脊椎動物の進化やヒトと共通する病気のメカニズムの解明に役立つと期待されています。

研究を行ったのは、大阪大学蛋白質研究所の大森義裕招へい教授などのグループです。

研究グループは、キンギョの中でも標準的な品種とされる「和金」を使い、4年半かけて、すべての遺伝情報を解読することに成功しました。
その結果、一組ずつ対になった塩基と呼ばれる遺伝情報は、ヒトが30億対なのに対して、キンギョは18億対あり、また、およそ7万の遺伝子を持っていることが分かりました。
さらに、1400万年前に遺伝情報の数が倍に増える、「全ゲノム重複」という現象が起きていたことが明らかになったということです。

この現象が起きると、新たな機能の獲得や遺伝子の淘汰が促され、生物の多様性が進むと考えられています。

キンギョは、デメキンやランチュウなど、特徴的な姿のさまざまな品種が存在することから、研究グループは、遺伝情報を詳しく調べることでヒトを含む脊椎動物の体の形が決まるメカニズムのほか、網膜色素変性症などヒトと共通する病気の原因の解明に役立つとしています。
大森招へい教授は、「今後、さまざまな品種の解析を行い、体の形を決める遺伝子を探りたい。まったく新しい形のキンギョも生み出せるかもしれない」と話しています。

この研究成果は、アメリカの科学雑誌「サイエンス・アドバンシズ」の電子版に掲載されています。

※掲載された論文はこちらから(※NHKサイトを離れます)
https://advances.sciencemag.org/content/5/6/eaav0547

記事の内容は作成当時のものです

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