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学芸員が文化財無断切り取る「反省の機に」学会が声明

2019.06.25 :

岩手県立博物館の学芸員が自治体から預かった文化財の一部を無断で切り取っていた問題を受けて、日本文化財科学会は「このたびの不適切な科学調査の在り方を反省の機とする」などと記した声明文を出しました。

岩手県立博物館では、60代の学芸員が、自治体から預かっていた文化財の一部を分析のために無断で切り取っていたことが明らかになりました。

この問題を受けて、文化財の保存や分析などにあたる研究者の学会で、この学芸員も会員となっている日本文化財科学会は、24日夜、「文化財の科学調査に伴う手続きの重要性について」という声明文をホームページに掲載しました。

この中では、文化財の科学調査は「非破壊調査」が原則だとしたうえで、サンプリングなどの「破壊調査」を行う場合は、所有者に対して必要性・正当性を提案し、承諾を得て、調査・分析の方法・結果を記録し、それを報告することなどが基本だとしています。

さらに、分析に用いた試料などは再検証できるように可能なかぎり保管・管理することが求められるとして、「これらの手続きが適正に行われない場合、それは社会や所有者に対して信頼を欠く重大な不正行為となります」と記しています。

そして最後に「このたびの不適切な科学調査の在り方を反省の機とし、会員の研究倫理と見識をより高めて文化財調査にあたるべく努力してまいります」と結んでいます。

学会では、文化財の科学調査の在り方について、会員や一般の人たちに改めて周知したほうがいいという声が上がったことから、今回の声明を発表したということで、今後、会員の意識の向上にさらに努めたいとしています。

記事の内容は作成当時のものです

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