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米政権 胎児組織利用の研究を制限 治療研究に影響の可能性も

2019.06.06 :

アメリカのトランプ政権は人工妊娠中絶で母体から取り出された胎児の組織を使った医学の研究を厳しく制限する方針を示しました。トランプ政権としては妊娠中絶に反対する支持層に応える姿勢を明確にした形ですが、今後、病気の治療を目指す研究に影響が出る可能性があります。

アメリカでは人工妊娠中絶で母体から取り出された胎児の組織を使って、がん細胞を攻撃する免疫の研究やエイズの治療などを目指した医学の研究が各地の研究所や大学で行われています。

これについてアメリカ保健福祉省は5日「受胎から自然な死まで人間の尊厳を生かすのはトランプ政権の優先事項だ」として、国立衛生研究所での胎児の組織を使った研究を禁止し、国が補助金を出している各大学での研究を厳しく制限する方針を示しました。

これを受けて国立衛生研究所とカリフォルニア大学が共同で行ってきた、胎児の組織を使ったエイズやジカ熱など感染症の治療を目指す研究は打ち切られることになりました。

トランプ政権は妊娠中絶の権利を認めた1973年の最高裁判例を覆そうとするなど支持層に応える姿勢を明確にしており、今回の方針も妊娠中絶に反対する人たちは大きな勝利だとしています。

その一方で、カリフォルニア大学は「命に関わる病気の治療を目指す研究や科学の発見を損なわせる」とコメントするなど、今後、病気の治療を目指す研究に影響が出る可能性が懸念されています。

記事の内容は作成当時のものです

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