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「研究段階の知見も対応を」学術会議が原発の津波対策検証

2019.05.21 :

国内の科学者でつくる日本学術会議がこのほど、東京電力福島第一原子力発電所の津波対策を検証し、報告書をまとめたことがわかりました。この中では、まだ研究段階の学術的な成果であっても、原発に深刻な影響を与える可能性があるものについては真摯(しんし)に受け止め、対策の厚みを増しておくことが重要だとしています。

福島第一原発の津波対策を巡っては、政府の地震調査研究推進本部が示した評価結果に基づき、東京電力の担当部署が事故の3年前に最大15.7メートルの津波を想定していましたが、対策が取られないまま、事故が起きました。

科学者でつくる日本学術会議の分科会は、事故前の東京電力の津波対策について独自に検証し、このほど報告書をまとめました。

この中では、原発の安全に深刻な影響を与える可能性があるものの、まだ専門家の間で議論があるような学術的な成果=知見について、東京電力はどのように採り入れるか判断基準が明確ではなく、対応が遅れたと指摘しています。

そのうえで、研究段階であっても知見や提言は真摯に受け止め、いくつもの防護対策を施し、対策の厚みを増しておくことが重要だとしています。

また、当時の規制機関、原子力安全・保安院について、採用すべき新たな知見をみずから見いだす努力をしていなかったと指摘し、規制機関は、知見の発掘と評価を継続して行い、事業者を指導・監督することが重要だとしています。

記事の内容は作成当時のものです

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