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新種の人類か フィリピンの洞窟から化石

2019.04.11 :

フィリピンにある洞窟から小型の人類の化石が見つかり、歯の形などの特徴がこれまでに見つかっているほかの人類とは異なることから、研究グループは、およそ5万年前に姿を消した新種の人類だとしています。

フランスの国立自然史博物館やフィリピン大学などの研究チームは、フィリピン北部のルソン島にある「カラオ洞窟」で行った発掘調査の結果を、10日、イギリスの科学雑誌、「ネイチャー」に発表しました。
それによりますと、洞窟の石灰岩の地層からは、2007年以降、人類のものとみられる歯や足の指の骨、それに太ももの部分とみられる骨の化石が見つかっていて、分析の結果、身長1メートルほどの人類のものであることが分かりました。
そして、特徴を調べると、足の指の骨は300万年ほど前にアフリカに生息していた初期の人類「アウストラロピテクス」と同じように曲がり、木登りしやすいようになっている一方で、歯の根の部分の形が、現在の人類「ホモ・サピエンス」を含めたこれまでに知られているすべての人類と異なっているということです。
このため研究グループは、見つかった化石を新種の人類だとして、「ホモ・ルゾネンシス」=ルソン島の人と名付けました。

年代測定の結果、およそ5万年前に姿を消した小型の人類だとみられるということで、研究グループは人類の進化を考えるうえで重要な発見だとしています。

※掲載された論文はこちらから(※NHKサイトを離れます)
https://www.nature.com/articles/s41586-019-1067-9

アメリカ総局記者

籔内潤也

平成8年入局。京都・大阪・和歌山を経て、平成20年から科学文化部で、再生医療やがん、放射線の影響など医療分野を取材。平成25年から長崎で事件・原爆担当のニュースデスクを経験した後、平成28年からニューヨークにあるアメリカ総局特派員(科学文化分野を中心に担当)。宇宙や医療などの科学分野のほか、トランプ政権で揺れるアメリカの科学、そして、日本の研究の国際的地位の低下を憂慮しながら取材中。

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