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使用済み核燃料の再処理工場 審査合格の時期の見通し不透明に

2019.03.20 :

青森県六ヶ所村にある使用済み核燃料の再処理工場について、本格操業の前提となる審査が長期化していることから、原子力規制委員会は20日、審査に事実上合格したことを示す審査書案の素案を元に議論する異例の会合を開きました。この中では、安全対策の根拠などに不十分な点があると指摘が相次ぎ、再処理工場の審査は合格となる時期の見通しが不透明となりました。

国の核燃料サイクル政策の柱で、原発から出る使用済み核燃料の再処理工場について、運営する日本原燃は5年ほど前に、本格操業の前提となる審査への申請を行いましたが、審査が長期化しています。

これを受けて、原子力規制委員会は20日、今後の審査方針を確認するため、これまでの原発の審査では行われてこなかった審査に事実上合格したことを示す審査書案の素案を元に議論する異例の会合を開きました。

この中で、委員からは再処理工場の近くに空港や自衛隊の基地があることを踏まえ、航空機が落下した場合の影響の評価と対策の妥当性や活断層や火山のデータの記述について指摘が相次ぎました。

そのうえで、素案には全体的に根拠が不十分な点がいくつも残っているとして、改めて審査会合を開いて確認を続けることになり、終盤に入った再処理工場の審査は合格となる時期の見通しが不透明となりました。

日本原燃は、再処理工場について2年後の2021年度上期の完成を目指しています。

原子力規制委 委員長「審査終盤も見通せず」

原子力規制委員会の更田豊志委員長は六ヶ所村にある再処理工場の本格操業の前提となる審査について、「審査が終盤にあるのは間違いないが合格時期の見通しはもっていない」と述べて、慎重に審査を続ける考えを示しました。

そのうえで、「再処理工場は面的に広がる施設なので、事故がどこで起きたかということから考える必要がある」と述べ、原発が核燃料のある原子炉と燃料プールの安全の確保を中心に対策を考えればよいのと異なり、再処理工場はさまざまな建物や設備に放射性物質を抱えていることから審査が長期化しているという見方を示しました。

記事の内容は作成当時のものです

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