手話で歌おう!~おかあさんといっしょ(7月5日放送)の取り組み

手話で歌おう!~おかあさんといっしょ(7月5日放送)の取り組み

子どもたちが歌や体操、言葉遊びなどを楽しむ幼児番組「おかあさんといっしょ」。すべての子どもたちに楽しんでもらいたいと工夫が重ねられています。

番組には、手話を取り入れてほしいという声が寄せられていました。これまでも体が不自由な子どもたちが参加しやすいよう、体操コーナーで座ってできるバージョンを制作、放送してきましたが、7月5日の放送では、歌のお兄さんお姉さんが手話を交えて童謡を歌いました。

【視聴者から寄せられていた声】

  • 難聴のある子どもたちにも楽しめるように、手話や絵文字も少し取り入れてくれたら、内容がわかるようになってよいと思う。(年代不明女性)
  • (コロナ禍の)今は声を出してはいけない状況が増えていると思う。そういうときのためにも手話で表現できる番組をどんどん増やしてほしい。子どもたちの番組から始めると子どもたちは覚えるのが早いから役に立つのではないか。(70歳以上女性)

子どもたちに手話に触れる機会を

番組では、「耳が不自由な子どもにも楽しんでもらうとともに、早いうちから手話に触れる機会を子どもに持ってほしい」と考え、初めて手話を歌の表現に取り入れることにしました。放送では、まず、「(手話は)声を使わずに、手と表情で伝える言葉」と、初めて手話に触れる子どもたちにもわかるように説明したうえで、歌の中に出てくる「雨」や「土砂降りの雨」を表す手話を紹介。そして、手話を交えて童謡「あめふり」をお届けしました。放送後、耳が不自由な子どもの家族からいくつもの感謝の声が届きました。

【放送後、視聴者から寄せられていた声】

  • 手話を使って歌を歌っているのを見たとき、ふだんは反応が少ない難聴の娘がうれしそうに手話をしていた。自分のほうから雨や傘など手話をしてきてくれて感激した。(30代女性)
  • 娘は耳が全く聞こえないので手話でコミュニケーションを取っている。私も手話を勉強中。歌のお兄さん&お姉さんが手話付きで歌を歌っていた。突然のことで娘も私も驚き、とてもハッピーな気持ちになった。こうやって小さい子どもやお母さんが自然に手話に触れて覚えて興味を持ってくれたら、こんなうれしいことはない。(40代女性)
  • 現在1歳1か月の娘が生後半年で重度難聴が判明し、現在補聴器で過ごしている。実際障害児の子供と過ごしているとまだまだ障害者が生きにくい世の中だと感じており、こうして人気の番組で手話を交えてもらうことで、多くの人に手話に興味を持ってもらえたらよいと思う。(40代女性)

202207_01_002.jpg手話で「きんらきら ぽん」(8月1日放送)

エンディング曲「きんらきら ぽん」でも

さらにこの後も、エンディング曲「きんらきら ぽん」の全てを手話で表現するバージョンを制作し、8月1日から6日までの1週間毎日放送。歌の前には、曲の中に出てくる手話に関するクイズコーナーも設けられ子どもたちは楽しく手話に触れました。子どもたちが多様性を身に付けていくための取り組みを、NHKは今後も進めていきます。

 

おかあさんといっしょ https://www.nhk.jp/p/okaasan/ts/ZPW9W9XN42/
キッズワールド NHK Eテレ こどもポータル https://www.nhk.or.jp/kids/

※内容は、掲載当時のものです。