浦和商業高校にもタヌキが!

埼玉県立浦和商業高校のタヌキの様子を紹介します。投稿してくださったのは、理科教諭の小林邦夫さん。見つけた場所は埼玉県立浦和商業高校及び白幡沼周辺です。 |
小林さん |
コメント:「2020年の秋から、校内・自然林内に出没するタヌキの観察を始めました。2021年は5頭の子が産まれ、最大7頭のファミリーが観察されました。2021年12月より麻布大学の高槻先生にフンの分析を毎月していただいています。現在(2022年投稿時)残存2頭のペアでメスは妊娠中と思われます。」 |
浦和商業高校の周辺には白幡沼や自然林があり、豊かな都市緑地がありますね。
タヌキのフンは研究者にとって宝物です。なぜなら、タヌキがタメフン場で情報交換を行う様子を観察できるからです。また、フン分析によってタヌキの食性を調べることで、タヌキの生態を解明するのに大いに役立ちます。 |
周さん |
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見つけた日時:2021年11月14日午後4時半 コメント:「2021年はグランドに設置したトレイルカメラで、たくさんタヌキの記録が撮れました。画像は浦和商業高校のグランドでエサ(ムクノキ・エノキの果実)を食べているタヌキファミリーです。白幡沼との境界にある高木の枝がトラックの上に伸びていて果実がたくさん落ちてきます。 2021年7月20日頃、初めて子ダヌキの動画も確認できました。」 |
タヌキは雑食性ですが、植食性に偏っています。食事のほとんどは植物性ですが、必要なタンパク質を補うために動物性の食物も摂取します。ですので、私たち人間も食べるものには好き嫌いなく、バランスの良い食事を心がけましょう。 |
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見つけた日時:2022年8月11日午後9時半ごろ コメント:「2022年産まれた子ダヌキたちの動画です。今回はエサを探している場面をまとめてみました。子ダヌキたちも、親と同じタメフン場に来るようになり、まとまったフンをする様子が撮影されますが、エノキの果実を中心としたフンのように見えました。動画では匂いと視覚を頼りにエサを探している様子が分かります。 また、トレイルカメラで今年の子ダヌキを撮影できたのが2022年7月21日でした。その頃はまだ歩くのもよちよちした感じでしたが、1カ月経過して体格も大きくなり、ずいぶんしっかりと歩きエサを採るようになってきています。自分のエサを自分で探さないと生きていけない自然の厳しさを感じます。」 |
浦和商業高校敷地内に撮られた子ダヌキの写真2枚です。親ダヌキは写っていませんが、子ダヌキからそれほど遠くに離れていないはずです。
タヌキも人と同じく、成長する過程でいろいろと大変なことがあります。いつかは親を離れて自分たちの家庭を持たなければならないですが、それまでに子ダヌキは親に守られながら、生きていくために必要な力を身につけていきます。 |
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投稿してくださった浦和商業高校の小林先生は、学校内にカメラを設置してタヌキを撮影しているそうです。詳しくお話を伺ったので、次回の記事でご紹介します。 |