2023/7/12

タヌキを見つけたら、どうすればいい?

監修:東京農工大学 金子弥生准教授

 

最近街なかでも見られるタヌキ。

シチズンラボにも多くの目撃情報が寄せられています。

 

タヌキを見つけたら、どうすればいいのでしょうか?

 

 

 

タヌキを見つけたら

 

結論から言うと…

タヌキを見つけたら、そっと見守りましょう

 

タヌキは警戒心が強い動物です。

むやみに近づいたり触れたりすると、人間が怖いので抵抗しようとして、唸ったりかみついたりする場合があります。また、逃げようとして無理に道路などへ飛び出すこともあります

 

 

タヌキが弱っていた場合や死体を発見した時

 

見つけたタヌキが弱っていたら、触れてはいけません。(素手でなくても触れない。最後の力を振り絞って抵抗しようとするので危険。)

 

弱ったタヌキは病気や寄生虫を持っている可能性が高いためです。また弱っていても、人間が怖いので唸ったりかみついたりする場合があります。タヌキが落ち着けそうな静かなところにいるならば、そのままにしておきましょう。

 

交通事故死などの死体を発見した場合も、触れてはいけません。病気や寄生虫がまだタヌキの体に残っている場合があります。そのままにして、行政へ連絡しましょう。

 

以上の注意点を踏まえ、これらの行動をとることができます。

 

対応1.地域の役所や保健所等に連絡する

 

地域によっては、弱ったタヌキや死体を見つけた場合の対処法を呼びかけている場合もあります。

まずはお住いの地域の保健所や役所の生活関連部署などのホームページを調べてみましょう。弱っているタヌキがいることで、人間の生活に支障が出そうな場合は、自治体の生活関連部署へ電話で相談しましょう。死体についても、自治体の生活関連部署へ連絡すると、死体の片づけや清掃が手配されます。

 

対応2.見逃す

 

地域の案内がない場合、役所や保健所等への連絡は任意になります。自然に回復したり、そのタヌキの家族が来て助けることも多いので、そのままにしてあげることが、その野生動物や生態環境の保全につながる場合があります。

 

対応3.保護する

 

タヌキは鳥獣保護管理法により、自治体の許可なしで飼育することはできません。保護した場合は、自治体への届け出が必要となります。また人間のすぐ近くにいることでストレスが大きくなったり、一度人の手が触れた動物は、野生に戻るのが非常に困難になります。特に病気のタヌキや子ダヌキは、専門の獣医師の診断や看護がないと生きられない場合が多いです。保護することが本当にその動物のためになるのかを、よく考えることが大切です。

 

 

やってはいけないこと

 

タヌキは鳥獣保護管理法によって指定された動物です。そのため、許可のない捕獲や狩猟は禁止されています。

 

タヌキの捕獲や狩猟を行う場合には、自治体に申請を行い許可を受ける必要があります。

 

また餌付けはやめましょう

タヌキが人間に依存してしまいます。

野生動物とは適切な距離を保ち、互いに気持ちよく暮らせる環境づくりを考えていきましょう

 

 

シチズンラボでは、人間のすぐ近くに暮らすタヌキの秘密を解明するため、タヌキの目撃情報を募集しています。

タヌキを見かけたら、写真や動画を撮ってこちらまで投稿をお願いします!

 

 

 

 

皆さんからのタヌキ投稿をご紹介

 

投稿者:ポチコママさん

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見つけた日時:2023年4月2日 午前11時ごろ

見つけた場所:大阪府高槻市

コメント:下水道出口でたたずんでいた。住宅地のはずれな案でとてもびっくりした。

 

 

投稿者:まあさん

見つけた日時:2019年9月30日 午後9時ごろ

見つけた場所:東京都杉並区

コメント:「家の近くでたぬきを発見しました。最初は毛がふさふさしていたので、猫?犬? こっちを向いた顔を見たら丸々としたたぬき!青梅街道と環八の交差点で車も多い場所なので、驚きました。歩道をうろうろしてあっという間に人の庭の方に入って行ってしまいました。」

 

 

 

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タヌキを見かけたら、写真や動画を撮ってこちらまで投稿をお願いします!