• ヒメハルゼミ

    Euterpnosia chibensis chibensis

時期
6月上旬~8月上旬(7月上中旬に多い)。
鳴き声
近くでは「ギ-オ・ギーオ・キリリオ・・・」と聞こえるが、大合唱となると「ヴィーン・ヴィーン」あるいは「ザ--」と森全体が唸るような“音のウェーブ”となる。
分布
本州(関東地方以西)・四国・九州・琉球諸島(奄美諸島)。

生息地が局所的で、千葉県(原産地)、茨城県、新潟県の生息地では国指定天然記念物に、各地の生息地においても自治体レベルで天然記念物に指定されている場合が多い(九州地方では多く見られる)。常緑のシイ・カシ類、ハゼノキ、ツバキ、クスノキなどからなる暖帯林を好む。“鎮守の森”とされる社寺林で生息地が見つかることもある。体が小さい上に高木の小枝にとまることが多く、なかなか姿を見つけることができない。一匹の“音頭取り”とされるセミが鳴き出すと、周りのセミたちが一斉に唱和して大合唱する習性がある。特に日没前後に大合唱する。

香川県東かがわ市/三好智和さん

神奈川県湯河原町/ヒュッテさん

○監修:日本セミの会
○佐渡島・隠岐諸島・対馬には分布しない
○鳴き声のみの記録は「いる(推定)」に分類
○沖永良部島にはオキナワヒメハルゼミが分布(本種の南限は徳之島)