じゃんけんで勝てる方法は?
大人になってもじゃんけんで物事を決めること、たくさんありますよね。
「いざという時にじゃんけんに勝てない!」と思っている方も少なくないのではないでしょうか。
8月18日の放送でご紹介したのは、「人間のつくるランダムの法則」。この法則を知ると、じゃんけんの勝率が上がるかもしれません。
じゃんけん必勝法を伝授してくれたのは、茨城大学の矢内浩文先生。人間情報工学をご専門とされています。
人間はランダムになれるか?
番組で行ったのは、「ランダムに1~6の数字を30個書く」という実験。生放送を見ている視聴者に、13652・・と30個の数字を書いていただきました。
書き終わったものを見直し、30個のうちで「1・1」「4・4」のように同じ数字が2回続いた回数をリアルタイムで投稿していただき、集計しました。
どんな結果になったでしょうか?
一番多かったのは0回で42.5%でした。全体で見ても、半数以上の人は連続した数字を2回以下しか書かなかったという結果になりました。
では、同じような実験をサイコロで行うとどのような結果になるでしょうか?
サイコロには6面あり、1~6の数字が書かれています。実は、実験で書いていただいた1~6の数字はサイコロの6面に対応していたのです。
サイコロを30回投げてどの数字が出るかを記録していくと、「客観的にランダムな数字列」を生成することができます。
結果は・・・
なんとサイコロを使うと、30回のうち同じ数字が続く回数の割合は5回以上が最も高く、約58%もあるのです!
つまり、人間と比べてサイコロのほうが同じ数字が連続する回数が多いということです。
このようなランダムの違いはなぜ生じるのでしょうか?
人間は、「ランダム」と聞くと同じ数字が並ばないようにという心理的なバイアスがかかってしまいます。さらに、ひとつ前に書いた数字に影響されるという「記憶効果」も数列に反映されます。
そのため、人間が作ったランダムは完全なランダムとは違う結果になるのです。
じゃんけん必勝法
この結果をじゃんけんに応用するとどうなるでしょうか?
それは、「連続じゃんけん負け負け作戦」!
矢内先生が「安全策の必勝法」と呼ぶものです。
先ほどご紹介した「同じものを避ける」バイアスはじゃんけんの場合も同様。
例えば、相手も自分もがチョキを出してあいこになった場合を考えてみましょう。
その場合、相手が次の手でチョキを続けて出す可能性よりもグーもしくはパーの手を出す可能性のほうが高くなると考えられます。
ということは・・・グーにもパーにも負けないパーを出すと、相手の手に勝てる確率が高くなる!
つまり、じゃんけん必勝法の鍵は「相手がひとつ前に出した手に負ける手を出す」ということ!
人間のくせを使った矢内先生の「じゃんけん必勝法」、みなさんも試してみてくださいね。