目標15とは・・・
地球の持続可能性を考えるうえで、自然環境を回復させ、生物多様性を保護することが必要なのは説明するまでもないでしょう。2020年までに生物多様性の損失を止めることを目的とした国際目標である「愛知目標」は完全達成できませんでした。野生生物の個体数は減少し続け、レッドリストの評価対象の生物のうち、4分の1が絶滅危惧種に指定されています。
生物多様性保護のためには、外来種の侵入や野生生物の密猟、砂漠化を防止するほか、生物多様性の保護地域の拡大が必要です。現在の保護地域は、必要な地域の半分しかカバーしていません。特に重要なのは森林の保護ですが、2000年から2020年にかけて世界全体の森林面積は1億へクタール減少しました。
なお、新型コロナウイルス感染症は動物から人へ感染する人獣共通感染症とみられ、野生生物の乱獲など、人類が生物多様性に負荷をかけ続けると、この人獣共通感染症は増えると言われています。今回の新型コロナウイルス感染症は、生物多様性を脅かすことは人類の生存を脅かすことにつながりうることを示しています。
テキスト:慶應義塾大学SFC研究所 上席所員 和田恵
SDGsのうたを歌ってみよう!
『目標15 陸の豊かさも守ろう』
すべての生き物は 自然に守られているのに
人がその自然を 自分勝手に奪っていく
森がなくなってしまうほど破壊されている
いろんな生き物が それぞれの場所で
いのち輝かせて 生きていけるように
Sustainable Development Goals
SDGs わたしたちの目標
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