SDGs 目標13「気候変動に具体的な対策を」について和田恵さんに解説していただきました。さらに目標13についてもっと知る記事や動画もチェック!
目標13とは・・・
気候変動は近年もっとも注目されている環境問題の1つでしょう。気候変動の影響とみられる現象は既に現れはじめており、日本では大雨災害の深刻化や動植物分布の北上によって農業に被害を与える害虫の生息域拡大などが起こっています。気候変動問題への対応として、2015年にはパリ協定が採択されました。現在では日本を含む多くの国が今世紀後半にかけて温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを目指しています。
気候変動対策には2種類あります。1つ目は気候変動の原因である温室効果ガス排出量を削減する「緩和」アプローチ、もう1つが気候変動によって引き起こされる被害(洪水や豪雨など)を軽減する「適応」アプローチです。いずれのアプローチにとっても、技術力の向上や気候変動に関する教育が欠かせません。
なお、新型コロナウイルス感染症からの経済の落ち込みに対して、気候変動を中心とする環境対策投資を通じて景気を刺激する「グリーンリカバリー」が注目されています。
気候変動対策の2本柱:「緩和」と「適応」
気候変動対策は大きく分けて2つの柱があります。1つ目が「緩和(かんわ)」、もう1つが「適応」です。「緩和」は、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出を削減することです。具体的には、発電時にCO2を排出しない再生可能エネルギーの拡大や、節電・省エネ、電気自動車(EV)の普及などが挙げられます。また、森林はCO2を吸収することから、森林を保全することも「緩和」に含まれます。
気候変動による影響として、気温の上昇のほか、異常気象の増加が危惧されています。「適応」はそのような気候変動による悪影響を回避・軽減することです。集中豪雨などの災害への備えや、猛暑のリスクが高まることに対し熱中症予防などが挙げられます。加えて、「適応」には、高温でも育つ農作物の開発など新しい気候条件の利用も含まれます。
気候変動の原因を少なくする「緩和」が最も重要な対策ですが、既にある程度の気温上昇は避けられない中では被害を最小限に抑えるための「適応」が不可欠です。
参考:国立環境研究所、環境省ホームぺージ
テキスト:慶應義塾大学SFC研究所 上席所員 和田恵
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『目標13 気候変動に具体的な対策を』
二酸化炭素を 人が出し続けると
地球を包み込んで 気温が上がっていく
大雨 洪水 海面の 上昇が起こる
二酸化炭素をみんなで減らそう
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