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仏,公共放送フランステレビジョン史上初の女性社長就任

独立規制機関CSA(視聴覚高等評議会)による公募の結果,女性としては初のフランステレビジョン(FTV)の新社長に選出された通信会社の元副社長が,8月24日に就任した。

新社長への業務の引き継ぎは同日午前10時からパリのFTV 本部で行われ,5年間の任期満了となったレミー・フリムラン氏(61歳)からデルフィーヌ・エルノット氏(49歳)に権限が移譲された。

エルノット氏は工学・技術系のエリート養成校の1つ「エコール・サントラル・パリ」を卒業後,最大手の電気通信事業者,フランステレコムに入社し,社名を「オランジュ」に変更した会社の副社長に2011年に昇進した。

エルノット氏はFTVの社長就任の2日前,日刊紙ルモンドのインタビューに対して抱負を語った。このなかで,ウェブ上に特化した形で,ニュースと情報番組を24時間配信する専門のサイトを2016年9月ごろ開設したいとの計画を明らかにし,「分散化が進む社会において,単なる情報伝達ではなく,多様な見方を明らかにし,なまの情報を解説して伝えることが必要だ」と述べている。またエルノット新社長は,5つのチャンネルがあるFTVを「本物のデジタルグループ」にしたいと発言しており,通信事業を知り尽くした者として,放送と通信の融合状況を一段と進展させるようリードしていくものと見られる。

エルノット新社長は赤字続きの財政の立て直しや,労働組合の抵抗が強い合理化問題などにも取り組むことが求められている。

新田哲郎