メディアフォーカス

米ABCのB.ウォルターズ氏,引退へ

アメリカの女性アンカーの草分けで,多くの著名人インタビューを行ったABCのバーバラ・ウォルターズ氏が2014年5月に引退すると,アメリカの複数のメディアが報じた。

3月28日付のニューヨーク・タイムズによると引退の正式発表は今年(2013年)5月とみられ,同氏がエグゼクティブ・プロデューサーを務め,司会者として出演もしているABCの昼の人気番組『View』の中で行われるとしている。ウォルターズ氏は現在83歳。アメリカのニュース番組に女性として最も早く関わり,1974年にNBCの朝の番組『Today』に初の女性司会者として抜擢された。2年後にABCに移籍し,夕方の看板ニュース番組を男性アンカーと担当し,女性が夕方のニュースに進出した最初のケースとなった。その後もABCの報道番組『20/20』を長く担当し,大物ゲストを出演させる交渉力と相手の懐に飛び込むインタビュー術で知られた。エジプトのサダト大統領やキューバのカストロ首相,ロシアのプーチン大統領など各国の指導者から,歌手のマイケル・ジャクソン氏,クリントン大統領のスキャンダル相手だったモニカ・ルインスキー氏など多彩な人物にインタビューし,多くの貴重な発言を引き出すと共に,その人柄を浮かび上がらせることを得意とした。1997年には複数の女性司会者と視聴者が様々な話題を本音で語る番組『View』を立ち上げ,人気となった。近年は健康状態が不安定で,今年1月のオバマ大統領の就任式イベントで転び脳しんとうを起こして番組を離れていた。ABCは,特別番組を放送して,同氏のこれまでの功績を振り返ることにしている。

柴田 厚