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独連邦行政裁,パソコン受信料について判決

ドイツの行政裁判に関する最高裁である連邦行政裁判所は8月17日,自宅を仕事場にしている個人事業主は,仕事部屋で使用しているパソコンのために受信料を追加的に支払う必要はない,との判決を下した。

ドイツの現行制度では,放送受信機を所有した場合に受信料支払い義務が生じるが,同じ地所にある2台目以降の受信機は徴収対象にならない。また2007年から,パソコンや携帯端末など,インターネットを通じて放送サービスを利用できる端末機も「新型受信機」として,徴収対象にしている。企業の事業所には,原則的に2台目免除は適用されず,テレビが10台あれば10台分の支払い義務があるが,新型受信機に関しては,2台目以降は免除されることになっている。

自宅を事業所としても兼用している個人事業主について,公共放送のARDとZDFは,自宅スペースにある受信機分の受信料をすでに支払っていても,仕事用に使っている部屋にパソコンがあれば,事業所にある1台目として別途支払いを求めてきた。
しかし,連邦行政裁判所は個人事業主が自宅用の受信機分を支払っていれば,仕事部屋のパソコンは2台目として免除されるとした。裁判所はその理由として,こうした受信機は多くの場合,携帯可能で使用空間を特定できず,また主に仕事用に使われていることを挙げた。

なお,ドイツでは2013年から,受信機の所有に関わらず,全世帯が支払う「放送負担金」制度が導入されるため,今後はこうした問題はなくなる。

杉内有介