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電通,日本で初のネットによるテレビスポット広告募集

大手広告代理店・電通は,2006年10月2日から,日本で初めてインターネット経由で,テレビCMの制作から広告枠の発注までできるスポット広告の申し込みの受付を始めた。

この取引は,「CMGOGO(CMゴーゴー)」と名づけられ,2007年3月31日までの期間限定で行われ,電通はシステムの課題や問題点を検証したあと,本格運用を目指したいとしている。

電通によれば,ネットによる広告枠の募集は,これまでテレビ広告を活用したことがない企業で,テレビ広告をしたいと思う企業を対象とするもので,希望する企業はインターネットで放送の地域,期間,回数を指定して申し込む。そして,約50種類の「CMライブラリー」の中から,好きな素材を選んで企業ロゴや商品名,メッセージを登録すると,電通が登録内容をもとに,編集・加工を行い,CMを完成させる仕組みになっている。

CM料金は,CM加工料金などすべてを含めて,関東全域では15日間で合わせて10回のCMを放送する場合で525万円。その他の地域の放送局では14日間で合わせて10回のCMを放送する場合で23万1,000円から288万7,500円となっている。

「CMゴーゴー」には,全国の地上波テレビ局127局が参加しており,参加テレビ局でCMを放送することができる。電通では,テレビCMを身近にすることで,CM制作費の経費がかかることからテレビCMを敬遠していた地域や新興の企業に,販路を拡大したいとしている。

奥田良胤