ことばウラ・オモテ

もつ。いれる。うつ。

ビジネス会話では、独特の専門用語が飛び交うことがあります。

「飛び込み商談、稟議(りんぎ)、先着○時、直帰、席はずし、立ち寄り、直納、アポ(イントメント)」など会社によっても異なったことばがあります。

名詞だけではなく、動詞にも一般社会とは異なった用語があり、それが一般化して誰も不思議に思わなくなったものもあります。

「会議を持つ」というのもそのひとつです。
「会議」は開くのであって、持ったり、置いたりできるはずはないのです。英語の直訳から発生したことばかもしれません。「会議を開く。会議がある。」などがふつうの使い方です。

「留守番電話に(伝言を)入れておいたからね」という表現もあります。「吹き込む」から、類語の「入れる」でいいようです。また、「連絡(伝言)を入れる」という意味が広く使われていますから汎用性のあるのが「入れる」でしょう。

電子メールはどうでしょう。「メールを送る」「メールを打つ」「メールする」「メールを入れる」などがあり、ファクシミリと同じような動詞を選びます。こちらも定形はなさそうです。

「打つ」は「電報を打つ・打電する」がありますから連想ことばとしては及第点かもしれません。「送る」はコピーなどを送付することからこれも及第となりそうです。

携帯電話については、受ける相手がどこにいるか不明な場合があるので、「携帯でつかまえる」「携帯で探す」という表現を耳にすることがあります。

会社で生まれる新しい用法に注目しています。

(メディア研究部・放送用語 柴田 実)