最近気になる放送用語

「なので」の使い方・文頭では世代によって違和感も

「なので」ということばの使い方がおかしいと言われました。

「なので」には2種類あり、「退屈ナノデ出かけてきます」のように1つの文の中で使われるもの(「文中ナノデ」)と、「退屈です。ナノデ出かけてきます」のように前の文を受けて次の文の頭で使われるもの(「文頭ナノデ」)とがあります。このうち「文頭ナノデ」は、使われ始めてからの歴史が浅く、違和感を覚える人もいます。

解説

ことばが生まれた順序としては、「文中ナノデ」が先で「文頭ナノデ」が後なのですが、これとよく似たことばに「ナノニ」があります。これはわりと昔から「文中」だけでなく「文頭」にも使われてきており、「私の髪に口づけをして『かわいいやつ』と私に言った ナノニあなたは京都へ行くの」や、「二人の幸せ始まっていた ナノニ私のロビンフッドさま」などのように、Jポップなどということばが表れる前の古い歌謡曲の歌詞にも使われています。一方「文頭ナノデ」が歌詞に使われた例は、最近の歌でも見あたらないようです(ご存じの方はぜひ教えてください)。

「文頭ナノデ」と同様の用法のことば(接続詞)に「だから」や「ですから」「そのため」などがあります。観察するかぎりでは、「文頭ナノデ」は、「だから」と言ってしまうとややぞんざいだけれども、「ですから」「そのため」ではやや堅苦しすぎる、というような中間的な場面(例えば比較的うちとけた間柄の上司に対してなど)でよく使われているようです。

「文頭ナノデ」がどのように受け止められているのかをめぐって、NHK放送文化研究所ではウェブ上でアンケートをおこないました(1,339人回答)。「その日は仕事が休みでした。なので、いつもよりゆっくりと寝ていました。」の「なので」について意見を尋ねてみたところ、若い年代になるほど「自分で言うことがある」という人が多くなっている一方で、中高年層では「この言い方には問題がある」と考える人も多いという傾向が見られました。なので、使い方にはくれぐれも注意してください。

文頭の「なので」は・・・(2008年2月~3月実施アンケート、1,339人回答)

(メディア研究部・放送用語 塩田雄大)