最近気になる放送用語

「街道をゆく」

この秋から「街道をゆく」シリーズが始まりましたが、「~をいく」のほうが一般的ではないでしょうか。

これは、司馬遼太郎さんの本の題名から採ったものですが、「ゆく」と「いく」の使い分けは、文体上の違いから説明できます。一般的に、「ゆく」は文章的ないし詩的な文脈で使われ、「いく」は口語的・日常的な文脈で使われます。

解説

歴史的にみても、「ゆく」「いく」ともに万葉集にすでに用例がみられ、古くからの語ですが、どちらかと言うと、かつては「ゆく」のほうが標準的な言い方と見られていたようです。例えば、「行きずり」「行きつ戻りつ」「行方」「行く末」「行く手」「行く年」など、やや古風な言い回しの成句は、今でも「ゆき」「ゆく」としか言いません。ただし、現在だけに限れば、「いく」のほうが明らかに一般的です。「学校に行く」の場合、ほとんどの人は「いく」と言うのではないでしょうか。