放送現場の疑問・視聴者の疑問

「クリスマス」の略表記は「Xmas」 

「クリスマス」をテレビの画面で短く表示したいのですが、「X’mas」と書いてもいいでしょうか。

放送では、「クリスマス」とカタカナで表記することをおすすめします。
略して書く場合は「Xmas」と書きます。

解説

放送では、多くの人が見てわかりやすい表記をすることをおすすめします。外国語をそのままアルファベットで表記しても、読みにくかったり、理解しにくかったりする場合が多くあります。外来語は、アルファベットではなく、カタカナで表記したほうがいいでしょう。

なお、「クリスマス」の略した英語の書き表し方は「Xmas」が正しい表記です。

「X’mas」と「アポストロフィー」をつけるのは正しくないと指摘されることがあります。たとえば、『明鏡国語辞典第2版』(大修館書店)では「俗用。正式には避けたい」などと説明されています。

「X」は「キリスト」を表すギリシャ語の頭文字で、「mas」は「祭」「祝祭日」という意味の英語です。「アポストロフィー」は英語で「省略符号」として使われますが、「X」は「Christmas」の省略というわけではありません。そのため「アポストロフィー」をつける必要がありません。

また、「Xマス」と書かれることもありますが、アルファベットとカタカナの交ぜ書きなので、見やすい表記とは言えないでしょう。

(メディア研究部・放送用語 山下洋子)