放送現場の疑問・視聴者の疑問

「パーティ」か?「パーティー」か?

「party」ということばをカタカナで書き表すのに、「パーティ」と書いてあるものと、「パーティー」と書いてあるものと両方見ることがあります。放送で使う場合にはどちらを使ったほうがいいのでしょうか。

放送では、[パーティー]と発音し、その発音のとおり「パーティー」と書きます。

解説

「party」をカタカナで書き表す場合、一般にはいくつかの書き方が見られます。

「パーティ」「パーティー」のほか、古くは「パーチー」などの表記も見られました。また、現代では「party」とアルファベットのまま書き表すこともあります。

放送で、外来語を書き表す場合は、発音のとおりにカタカナで書き表すことを前提に、国が決める「外来語の表記の原則」にのっとって表記しています。

その原則では、英語などの原語のスペルの語末に「-y」がついている場合、長音符号「ー」を使って書き表すことにしています。また、原音にのびる音が含まれる場合も「長音符号」を使って書き表します。

こうした原則により、放送では「party」は「パーティー」と表記しています。

なお、「ティ」の「ィ」がのびる音を含んでいると考える人もいるようですが、「ティ」だけでは、のびる音を含みません。言ってみれば「ア」「イ」「ウ」と同じようにそこで止まる発音です。

外来語の発音と表記については、当研究所発行の『放送研究と調査』「放送用語委員会報告(東京)」でたびたび取り上げて、議論しています。今回の質問にある外来語の「語末の長音」の問題については、平成24年12月号「放送用語委員会報告」にくわしい説明があります。あわせてご覧ください。

(メディア研究部・放送用語 山下洋子)