放送現場の疑問・視聴者の疑問

スポーツ選手の呼称の基準は?

年末年始には、「天皇杯サッカー」「箱根大学駅伝」「大学ラグビー選手権」など恒例の大きなスポーツ・イベントがありますが、これらのニュースや中継でアナウンサーが「○○選手」と言ったり、「選手」を付けずにただ「○○」と名前だけを言ったりすることがあります。なにか、呼称の規準(きじゅん)があるのでしょうか。

スポーツニュースでは、原則として選手名に呼称を付けています。

解説

NHKでは、スポーツ選手の呼称について、次のように決めています。

  • スポーツニュースでは、原則として選手名に呼称を付ける。とくにリード部分とタイトルは、読みと表記に呼称を付ける。ただし、実況中継放送や試合展開を追う形式のニュースなどテンポの必要な場合は、原則として選手名に呼称はつけない。
  • 呼称としては、「~選手」「~関」「~投手」などを状況に応じて適宜使い分ける。
  • プロ・アマ・外国人などによる区別はしない。
  • 前夜祭など競技以外の時には、選手名に呼称または敬称を付ける。

(NHKことばのハンドブックP96ほか参照)

(メディア研究部・放送用語 豊島 秀雄)