家庭環境で異なる学校や勉強をめぐる中高生の意識

~「中学生・高校生の生活と意識調査2022」から③~

公開:2023年11月1日

NHKが2022年夏に実施した「中学生・高校生の生活と意識調査」の3回目となる今回の報告では、中高生と父母の学校や勉強をめぐる意識に焦点を当てる。
学校が「楽しい」と回答した中高生は約9割で、担任の先生とも良好な関係を築いている生徒が多い。父母の学校や先生に対する評価も高く、「教育者として熱心な先生が多い」と答えたのは、父親が約3割、母親が約5割で、過去最多となっている。
他方、生活水準が低いという世帯の親では、先生や授業内容について把握しておらず、学校への関心が薄い傾向がみられる。中高生自身についても、将来の生活程度の見通しは、生活水準が低いほど、同様に低くなる傾向があり、家庭環境によって思い描く将来展望が異なっている。
ただ、親が子どもに対して肯定的な見方をしているほど、子どもの学習意欲や将来への期待値は高い傾向があり、保護者の働きかけ次第では、不利な環境を克服できるかもしれない。

世論調査部 村田ひろ子

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