世論調査にみる震災10年の人々の意識

~「東日本大震災から10年 復興に関する意識調査」の結果から~

公開:2021年7月1日

東日本大震災から10年。NHK放送文化研究所は、全国と特に被害が大きかった岩手・宮城・福島の3県(以下、被災3県)を対象に復興に関する世論調査を実施した。「震災からの復興」「原発問題とエネルギー」「災害への意識」の3つのテーマごとに結果を報告する。
「震災からの復興」▼津波の被災地の復興に比べて、原発事故の被災地の除染は進んでいないと思う人が多い。▼思い描いていた復興が実現できていると思う人は、全国より被災3県で多いが、「被災者の暮らし」や「地域経済」などの復興は「道路や建物」の復興ほどには実感できていない。▼震災の記憶や教訓の風化を感じている人は約8割に上る。▼国の復興対応の一番の課題は「原発事故への対応」だが、被災3県では「人口減少への対応」を挙げる人も多い。
「原発問題とエネルギー」▼約7割の人が、国内では原発の利用を減らすか、やめるべきだと考えている。▼原発の運転再開に「賛成」16%、「反対」39%、「どちらともいえない」44%。▼福島第一原発の処理水の海洋放出に『賛成』18%、『反対』51%、「どちらともいえない」30%。▼処理水を海に流すと魚介類への風評被害が起きると『思う』人は8割を超える。
「災害への意識」▼災害への関心が高まる一方で、自然の脅威の前では「人の力には限界がある」と考える人が増えている。▼災害時の情報入手手段は「テレビ」が9割近くで圧倒的に多く、被災3県では「ラジオ」も6割を超えている。

世論調査部 小林利行/中山準之助/河野 啓

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